2008年10月25日土曜日
クフラーのドンキホーテ
この騎士の絵は,実は私のオリジナルではない。
私の尊敬する神経生理学者のスティーブン・クフラー (Stephen Kuffler) 博士が自らを戯れに描いたものだ。
クフラー博士は,自慢のガラス微小電極の剣を片手に ニューロン (神経細胞) に果敢に立ち向かうドン・キホーテに自らをなぞらえている。
いつか脳のしくみを解明してやろうという,やや無謀ともいえる野心をもったドン・キホーテというわけだ。
クフラー博士が活躍されていた当時,ガラス微小電極を用いた電気生理学の黎明期だった。
ガラス微小電極というのは,熱したガラス管を引っ張ってつくる極めて鋭利な電極であり,管の中に電解液をつめて電気伝導性を与えている。
先端が1ミクロン以下なので,ひとつの神経細胞や筋肉細胞に直接突き刺して,その電気活動を記録することができる。 この技術のおかげで生理学は飛躍的に進歩した。
顕微鏡下で,とある動物の脳に5本の微小電極を刺入しているところ。
顕微鏡の周囲をとりかこむようにガラス微小電極を動かす装置が並ぶ。
こんにちでは,イメージング技術を使った解析がだんだん主流にきていて,電気生理学は技法としては古典的な手法になりつつある。 大いなる敵に果敢に立ち向かうドン・キホーテであったのだが,いまや時代遅れの象徴になりつつあるのかもしれない。
クフラー博士がドン・キホーテなら,私はガラス微小電極のライトセーバーを構えたジェダイの騎士の絵でも描こうかな。
2008年10月22日水曜日
立派な人権侵害だと思う
暴力団関係者とゴルフしたからってんで,NHKの番組に出れないんだそうだ。
まったくもってバカバカしい話だと思う。
ある意味とても日本人らしい,すごくネガティブなムラ社会的発想だと,私なんかは思う。
べつに誰とゴルフしたっていいじゃないかと思う。
暴力団関係者だからといって,べつにゴルフ場で違法行為していたわけでもなかろう。 単にカネ払ってゴルフしてただけじゃないか。 べつに暴力団関係者だってゴルフ客であることには変わり無い。 ゴルフして余暇を楽しんだっていいじゃない か。 それなのに一緒にプレーしたというだけで選考から外されてしまい,また,わざわざそれを公に発表するというのは一体どういうことなのだろう。 公の ケガレ忌避思想であり,これは国民の人権を明らかに否定する行為だと思う。
NHKなんて,暴力団と癒着していなくたって,さんざん不祥事があったくせに。
『不祥事の相次いだ不良な公共放送局と接触のあった芸能人は,うちでは出演お断りです』
といって,民放局が一斉にNHKに出ていた芸能人を拒否してやればいい。
でも,それじゃあ被害をこうむるのは芸能人と民放の方か。
あるいは,あの週刊誌のスクープは,年配の演歌歌手達を紅白から追い出すための口実をつくるためだったのかもしれないな,などと思ったりする。
暴力団コンペ参加者は紅白落選=NHK
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000103-jij-soci
いとしのエリー
わらってもっとべいべー むじゃきに おっぱいぱい♪
うつってもっとべいべー すてきに いっぴょっさい♪
子供の頃は,こういう歌詞なのかと思っていた。
サザンの歌は今でも好きなので,時々新しく編集したプレイリストなんか作ってはCDに焼いて,通勤の車で聴いたりしている。 だけど, 『いとしのエリー』 は,名曲すぎてなんだかもう聴き飽きた観があったので,いつもリストからは外していた。
“エリー” のモデルとは桑田佳祐氏のお姉さんのえり子さんだったのだそうだ。 知らなかった。
桑田氏が若かりし頃,姉 のえり子さんが彼氏とケンカしたりして泣きながら帰ってきたり,あるいは彼氏と互いに傷つけあったり,夜を泣き明かしたりして,でも,それでも彼氏と離れ られない様子をみて感銘をうけ,それで “男と女” という関係の素晴らしさをうたった歌なのだろうか。
そういう情景をおもいうかべながら,あらためて “いとしのエリー” を聴いてみた。 やっぱり,いい歌だ。
そのえり子さんが亡くなられたそうだ。 ご冥福をお祈りしたい。
<桑田佳祐>姉の岩本えり子さん死去 「いとしのエリー」モデル
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081022-00000002-maiall-ent
人によって違うだろうけど,傷つけあうのを怖れたり面倒がっていては,まともな恋なんて出来ないように思う。 最近の若い女性の中には,すごい年 上のオッサンとつきあってラクチンな恋をしたがる人が多くなったと聞いたりするけれど,そういう気分は私にはあまりよくわからない。 恋というのは不思議 なもので,苦しくなるような恋ほど真剣になれると思うのだけど。 あるいは真剣だから苦しいのか。 苦しいけど楽しいことなんて恋の他に何がある。
くちびるがひらく ムネが波打つ♪
ダメになりそな 今宵の二人 Woman, woman ♪
(わすれじのレイドバック 桑田佳祐)
ヤモリの足の実用化
ヤモリや蜘蛛が壁や天井を這ったりできるのは,足先に密生した細かい毛がつくりだすファンデルワールス力という不思議な引き合う力によるものらしい。
この力を利用した接着素材の実用化に成功したんだそうだ。
これはすごい発明だ。
Mimicking Gecko Feet: Dry Adhesive Based On Carbon Nanotubes Gets Stronger
ただ,カーボン・ナノチューブがポロポロと壊れて空気中に飛散したりしたら・・・ という懸念もある。 これを吸い込んだりしたらアスベスト同様にかなり人体にとって危険なのではなかろうか。
接着力、ヤモリの最大10倍=炭素ナノチューブで面ファスナー-米チーム
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081021-00000009-jij-soci
“Drill, Baby, Drill” ― 画餅にすぎぬ候補者のエネルギー対策
マケイン&ペイリン候補は “Drill, Baby, Drill” というキャッチフレーズでもって,近海の油田掘削推進とアメリカのエネルギー自給自足化を訴えている。
ところが,ペイリン氏が知事をしているアラスカは,アメリカ国内で唯一の天然ガスが採れるところなのだそうだが,そこで作られた液化天然ガスはア メリカ国内には供給はされることはなく,ほとんどが日本に向けて輸出されているし,今後も少なくとも二年間は日本に送られ続けるとのこと。 一方でアメリ カは世界のあちこちから大量の石油と天然ガスを輸入している。 どういう因果でこうなるのか私には説明できないけれど,おそらく輸送や為替など金銭的にそ れが一番効率的だからなのだろう。
一方,オバマ氏が掲げる太陽光やら風力等のクリーン・エネルギーの実用化に関しても,先行きはまったく不透明だ。
結局,大統領候補が掲げているエネルギー対策なんてものは,ガソリン価格の変動による国民の不安を逆手にとって利用しているだけの画餅にすぎないということだろう。
私は油田開発など大反対だ。 地球が何億年もかけて蓄えた太陽エネルギーを,ほんの数十年という一瞬のうちに解放してしまったら,地球が変になってしまうに決まってる。
Palin backs shipping Alaskan LNG to Japan
キナ臭くなってきた大統領選
ノースカロライナ州のウェストキャロライナ大学構内で,頭を撃ち抜かれた子熊が “OBAMA & BIDEN” のビラに包まれた状態で見つかったそうだ。
嫌な話だ。
熊が可哀想だ。
パウエル氏の談話
元国務長官で共和党のパウエル氏が,民主党代表のオバマ氏をサポートすると表明した。
父ブッシュが大統領時代,パウエル氏は湾岸戦争の 指揮官としてよくテレビに映っていたのを覚えている。 また,現行のブッシュ政権では国務長官を務めていただけに,驚きの発表ともいえる。 だけどパウエ ル氏は,イラク侵攻に関しては強い疑問を表明していたし,ライス国務長官とも意見が対立していたようだった。 そこらへんの機微は,映画 “W.” で詳しい。
どちらかといえばオバマ氏の政策に賛同する一方で,共和党員であるという立場から,パウエル氏がどう出るかという点は前から注目されていたと思う。
パウエル氏はベトナム戦争に従軍して二度負傷しているし,その後も軍人として要職についている。 戦争というものを熟知している,という点においてマケイン氏に全然引けをとらない。 戦争を知らないオバマ氏にとって,ものすごく心強いのではないかと思う。
インタビューの中でパウエル氏は, 『オバマ氏がイスラムだ』 というデマが共和党のキャンペーンや支持者の間でまことしやかに流れされている点 を指摘していた。 「イスラムだったら,どうだと言うのだ?」 「アメリカという国では,イスラムだろうと,何教の信者だろうと,何の問題もなく大統領 になれるはずだ」 「オバマ氏の名前がなんとなくイスラムっぽいというだけで,共和党はそれをネガティブなキャンペーンに利用している。 それだけで共和 党のやり方はアメリカという国の建国理念に反している」 と指摘している。
パウエル氏がオバマ氏を支持するということを “有色人種同士だから” という側面でしか観ることのできない人は共和党支持者にかなり多い。 それだけで私は共和党が嫌いだ。
米大統領選 オバマ氏を支持 パウエル前国務長官
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000020-maip-int
三浦氏が知っていた秘密とは
三浦和義氏は他殺だった可能性が高いらしい。
そう思っていただけに,やっぱりか,という感じだ。
そもそも,シャツなんかで首を吊るなんてことは難しいと思う。 首吊った,などと簡単に言うけれど,袖の部分そのままでは太すぎるだろうから細く て硬い紐状にしなければならないだろうし,ベッドの上に引っかけていた部分だって,よほど工夫しないと人間の重みがかかれば簡単に切れてしまう。 練習し ておかなければ短時間ではできるものではないと思う。 首が半端に絞まったぐらいでは,失神するかもしれないけれど,確実に死ねるわけでもない。
やっぱり映画のワンシーンみたいに,看守がチェックした直後ぐらいに一人もしくは数人の暗殺のプロが突然ドカドカと押し寄せるようにやって来たんだろうか。 まったく逃げ場の無い個室で,それこそあっという間に殺害されたんだろうか。 だとしたら,恐ろしい話だ。
三浦氏が知っていた秘密とは一体何なのだろう。
彼が犠牲者だったのか,あるいは自業自得だったのかすら,よくわからない。
少なくとも彼がこの世を去ってしまったことだけは事実なので,冥福を祈りたい。
「三浦元社長は他殺」弁護側の病理学者が結論
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081020-00000558-san-int
―――
2008年10月11日 (土)
三浦氏が隠していたもの
いまさら有罪か無罪か,殺した殺さないぐらいのことで,この人は自殺などしないだろう。
何かを隠していたか,あるいは隠そうとしていた人々がいたように思う。
私はロス疑惑そのものの背景に,何か大きな組織があるように思っている。
マフィアか何か,オオゲサにいえば国家機密に関係することだとか,そういうものだ。
まったく私の想像に基づくことだけど。
ロス疑惑には想像がふくらむだけの不自然な点はいくらでもある。
今回の逮捕や裁判の結果,そこらへんのことが明るみになるんじゃないか,と期待していた。
それだけにこのニュースはすごく残念だった。
三浦氏のことを執拗に追い詰めていた人がいたというし,今回のグアムでの逮捕もその人が暗躍したことによるものらしい。
その人は一体何を知っているんだろう。
くり返すようだが,この人は有罪か無罪かぐらいのことで,あるいは孤独な戦いに疲れたからぐらいのことで自殺などしないと思う。
三浦氏は何かを隠そうとしていたか,あるいは口封じのために殺されたんじゃなかろうかと思っている。
三浦元社長 面会12時間後…因縁の地ロスで最期
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000019-maip-soci
2008年10月19日日曜日
W. (2008)
ジョージ・W・ブッシュ氏の半生を描いたオリバー・ストーン監督の映画 『W.』 を観てきた。
ブッシュ政権に対する風刺とか揶揄というのでなく,人間ジョージ・W・ブッシュを描いた,むしろ物悲しさすら感じさせる映画だった。
主人公のジョージ・W.は,品行方正な父や兄とは対照的な,カウボーイ・ハットのよく似合うごく普通のテキサス男であり,とても愛すべき人であっ た。 おそらく実際にそうなのであろう。 そして何よりもジョージ・W. の心の支えだったローラの存在が大きく,一途に彼女を愛し続けたのが印象的だった。 それだけでもビル・クリントン氏よりも好感を抱いてしまう。 もちろ ん一個人として。
強い野心と正義感,そして父に対する反発心を抱いていたジョージ・W.は見事にテキサス州知事となり,そして大統領選出馬を決意する。 この流れ はまさにアメリカンドリームそのものであった。 ただ,彼はさほどに利口な人物ではなく,政治の話よりもフットボールや野球の観戦の方が好きな,ごく普通 の人だった。
この映画を観ていて,私は漢の初代皇帝高祖こと劉邦の ことを思い出した。 ブッシュ氏はまさしく劉邦だと思った。 明るい性格で,一途で,不良ッ気があり,男としての可愛気があり,そして,ちょっと馬鹿なの だ。 馬鹿といってもハーバードでMBAを取得しているぐらいなのだから頭脳は明晰なのだが,大きく抜けたようなところがある。 有能な人材がこぞって手 助けしてあげたくなるような将器のある人だったと思う。 昔の中国や日本だったら,きっと名君になっていたかもしれない。
ただ,残念ながら劉邦 との決定的な違いは,彼をサポートすべく集まった閣僚達があまりパッとしなかったことだ。 そしてリチャード・ドレイファスが演じる副大統領のディック・ チェイニーが,ブッシュ政権を悪い方へ,悪い方へ,と導いていゆく。 そしてブッシュ氏も物事を善と悪でしか考えられない人だった。
そういえば私が渡米を決意したのは,ちょうどブッシュ氏が大統領に決まった頃だった。 そして現在まで,ずっとブッシュ政権の下で生活してきた。 そのせいかどうか,私はブッシュ大統領に対して不思議な愛着がある。 もうじき彼の任期が終了してしまうわけだが,待ちに待った瞬間なのだけど,ブッ シュ氏の無邪気な正義感に満ちあふれた顔が見れなくなるのは,ちょっと寂しい気もしてしまう。
オバマ氏か,マケイン氏になるかわからないが, 「ブッシュ時代の方がまだ良かった」 というふうにならないことを祈るばかりだ。
ブッシュ大統領の半生描いた映画「W」 大統領選大詰めの中で全米公開
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000514-san-int
2008年10月18日土曜日
とても楽しみなブッシュ氏の映画
今日封切りなので,一連の家事仕事を片付けたら,ぜひ観てきたいと思う。
大統領もしくは政治家としてでなく,一個人としてみたとき,私はブッシュ氏はとても魅力ある人だと思っている。
読書家だといわれているし,人の話にもよく耳を傾ける人だという。
監督はオリバー・ストーン。
どんな映画なのか実に楽しみだ。
経済危機だし,大統領選挙もある。 まさに激動の時期だ。 自身の将来にも不安がある。
そのせいもあってか,ありとあらゆるものが新鮮に映り,不謹慎かもしれないがなんだかワクワクしてしまう。
暗くなったら負ける。
ブッシュ大統領の半生描いた映画「W」 大統領選大詰めの中で全米公開
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000514-san-int
なんで野村克也氏にしないのだろう?
私は燃える男・星野仙一氏は大好きだ。
監督としても,解説者としても,評論家としても。
ただ,監督技術の良し悪しに関しては疑問をもっている。
これは,好悪とは別問題の話だ。
日本代表の監督選びで星野氏の名前がまた挙がっている。 どうして野村氏が筆頭に来ないのか私は不思議で不思議でしょうがない。 日本に勝って欲 しいと思わないのだろうか。 私は日本で一番野球を知っている人は野村克也氏だと思っているし,監督としての能力も日本で一番優れていると思う。 おそら く日本の野球史上を通じても野村氏の右に出る人なんて,そうそういないんじゃなかろうかとすら思っている。
前回の王監督の評価が高いけれど,私は前回のWBCの時から野村氏の方がはるかに安心だろうと思っていた。 選手時代一本足打法を極めることだけ に専念していた人よりも,選手時代から現在までずーっと試合の駆け引きのことばかり考えていた人の方が監督として優れていると思うからだ。 もちろんカリ スマ性という要素もあるから,長嶋氏という名前も挙がったりするのだろうけれど,なんでここでまた星野仙一氏なのか,全く理解できない。 北京五輪のとき だって理解できなかった。 決まったものに異議を唱えてもしょうがないし,なんてったって 『燃える男』 だから,ああいうスポーツの祭典には適任かもし れないと思って応援していた。
試合が終わってからこういうこと言うのもよくないけれど,こないだのオリンピックの湯水のような継投策なんて愚策もいいとこだったと思う。 リズ ムに乗ってきた投手は換えるべきでないというのは野球の鉄則だと思うし,投手出身の星野氏ならそこらへん痛いほどわかっておられると思う。 それだけにあ の継投策を観たときは,唖然とした。 オールスターじゃあるまいし,あれじゃあ強打者を並べれば強くなるという発想の巨人のオーナーと同じではないか。
継投策でいくか,先発を信頼して完投させるかの決断こそが監督の腕の見せ所だろう。 それなのに,その一番重要な決断の場面で 『これが自分のや り方だから』 などと言って半自動的に継投させていた采配は,決して評価できないと思う。 私は監督術においては,瞬時の決断力も大切だろうが,それより も最後の瞬間まで考え抜く粘り強い熟考力の方がずっと大切だと思う。
私は,野村克也氏がいいと思う。
バレンタイン氏? 問題外。 まだ金田正一氏の方がいいぐらいだ。 これは日本の代表なんだし,サッカーと違って野球というのは日本の国技に近いものだから。
野村氏なら勝てるか,と言われれば,それはわからないけれど,野村氏ならばこないだ北京の試合みたいに観てる方まで悔いが残るような試合はしないと思う。
ノムさんポロリ「王が星野さんがいいって…」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081018-00000000-spn-spo
Joe the Plumber
昨夜の討論会で,経済対策においてオバマ氏とマケイン氏のどちらが優れているかということで,オハイオ州の配管業者のジョーさんが両者によって引き合いに出されていた。
年収二万五千ドル (約二千五百万円) 以上の家庭や小規模企業者に対して増税する,というオバマ氏の税制論理だが,このオバマ案はまるで 『成功者に 対する罰則』 のようであり,これでは社会主義ではないかと反発する人がわりと多くいるようだ。 いかにもアメリカらしい。
このジョーさんもその一人で 『私はそんなに収入はないけれども,必ずしもオバマの税制改革案を支持はしない』 と言っている。
ただ,どちらに投票するかは,それはまだわからない,という。
ジョー 「私の意見など参考にしないで,一人一人が候補者の話を聴いて,自分のアタマで考えて投票するべきだ」
まったくそのとおりだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081016-00000539-san-int
2008年10月16日木曜日
ジョンとヨーコの未公開写真
全裸のふたりが重なって性行為をしているようなポーズのものもあれば,二人で着物を着ているものもある。
私は,ジョンとヨーコの写真をみるのが好きだ。
人間の営みの中でいちばん美しいものは愛であり,愛の美しさをつきつめれば,男女が裸になるしかない。
いつもはヨーコの独特でふしぎに嬉しげな表情にひかれるのだけど,今回のはジョンがすごく優しげで穏やかな表情をしているのが印象的だ。
Newly Released Photos Reveal Lennon's Final Days
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=16145480
この写真を撮ったときは5年ぶりのメディア復帰だっただけに,写真公開に多少のとまどいがあったらしい。
この10日後に,ジョンは撃たれてしまう。
- 2007/11/10(Sat) -
米大統領候補テレビ討論会・最終回
最後のテレビ討論会が終わった。
二人の候補者に,お疲れ様と言いたい。
第一回の討論会とは対照的に,オバマ氏が終始余裕の表情だったのが印象的だった。
マケイン氏がオバマ氏に対して否定的な発言をしても,オバマ氏は全く動じることなく一つ一つ返答していた。
両者の風格にも決定的な違いがあった。 もう,オバマ氏で決まりでしょう。
今日のマケイン氏は終始笑顔をみせていたし,ところどころ目をぐるっと回してみせたりして,これまでになくやたら表情豊かだった。 マーべリックというニックネームからかけ離れた観があり,なんかすごくいい人に見えた。 なんだかちょっと哀れでもあった。
もう何度も聞かされたことだが,国の投資の対象においてオバマ氏とマケイン氏とは真っ向から対立していた。
オバマ氏は教育や学問に力を入れることで国の未来を拓こうとしているのに対し,マケイン氏は国の予算を大幅にカットさせる,などといいながら戦争は完全に勝利するまで継続させる意向でいる。 つまり中東での戦争における栄誉ある勝利に国の未来を賭けている。
今の経済危機について,両者ともに今はすごく大変な時期だと言っていた。
これから数年は経済後退するんだろうけれど,オバマ氏が 『私も皆もタフな時代になるが,皆で頑張って乗り切らなくてはならない』 『税はとるべきところからは取る』 と正直に語っていたのが好印象だった。
あと,オバマ氏は韓国の名を挙げて,米国と東アジアとの貿易不均衡を指摘していた。
一昔前は日米貿易摩擦が一番の話題だったのだけど,今では日本はすっかり敵でなくなったようだ。
なんにせよオバマ氏が大統領になれば日本も韓国もアメリカべったりではいられなくなるだろう。
そうなったら麻生氏の自民党政権はそこで終了して,民主党が与党になるんじゃなかろうか。
あと半月したら結果が出る。
↓応援よろしくお願いします。
ニュースブログ 海外ニュース
米大統領選3回目の討論会開始 経済問題中心に議論
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081016-00000539-san-int
米大統領選TV討論、税制改革で両候補が応酬
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081016-00000421-reu-int
相撲がカッコ悪いものになった
相撲が八百長か八百長でないかってんで証言したりしているが,実に馬鹿馬鹿しい話だ。 そういうことが話題になるという時点で既に相撲という芸能がちっとも面白くなくなったということだろう。 人々は相撲というものを否定する口実を探しているように思う。
昔,元横綱の北尾氏が暴露本を出したりしたけど,あの頃はべつに八百長疑惑なんてどうでもよかった。 あんな変人の主張などよりも,実際の相撲を観ていた方がはるかに面白かったからだ。
プロレスだってそうだ。 猪木の切り札の延髄切りは放送時間を計算した上での演出だったらしいけれど,それでも当時のファイトは本当に面白かったから,別 に演出なんてどうでもよかった。 最近のプロレスはあまり知らないが,それでもファンを大事にする姿勢は変っていないんじゃないかと思う。
とにかく最近の相撲は見るからに面白くなさそうだ。
一番強いはずの横綱が 『なんだかカッコ悪い』 というのが一番のネックだと思う。
貴乃花親方、八百長を否定=名誉棄損訴訟で出廷-東京地裁
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081015-00000180-jij-soci
2008年10月15日水曜日
カラストンビ (イカのクチバシ) からわかること - 2008/03/28(Fri) -
『からすとんび』 とか 『とんびがらす』 と呼ばれる珍味は,このイカのクチバシを動かす筋肉の燻製だ。
この筋肉塊は軟体動物特有の口球 (buccal mass) とよばれ,獲物を捕食するとき強力な噛力を生み出す。
ふつう,アゴのある動物には,それを支える骨格があるのだが,軟体動物のイカには骨格がない。
だから,イカのアゴであるクチバシは特殊な構造をしていて,先端はすごく硬いのだが,根元に近づくにつれて徐々にだんだん柔らかくなっている。 このおか げで噛みついた獲物には大きなダメージを与えられるけれど,自分の体が硬いクチバシによってダメージをうけることは無い。
こんどスルメやカラストンビを食べることがあったら,よく観察してみるとよい。
イカのクチバシのように,硬い材質から徐々に柔らかい材質へと移行していくような素材は,インプラント医療なんかで大変重宝されるだろう。 たとえば体と接する部分を柔らかく,先端に行くほど硬くなるような材質は,義手や義足には理想的だ。
だが,いざ人工的に造るとなると,意外とこれが難しいものらしい。
イカのクチバシの研究に,アメリカの国立生命医学研究所 (NIH) から多大な研究費が助成されている。
Squid beaks may have medical application
http://news.yahoo.com/s/ap/20080327/ap_on_he_me/squid_beak
2008年10月14日火曜日
『動物解剖反対』 という名の少女
解剖や実験のために動物を犠牲にすることに反対して,自らの名前を
“CutoutDissection.com”
というURLに変えてしまった女性がいるんだそうだ。
Woman changes name to a URL to protest dissections
実験のために動物を殺すのは,たしかに可哀想だ。 反対したくなる気持ちもわかる。
しかし,どんなに技術が進歩したとしても,動物を生かしたまま生命原理の本質を理解するなんてことは,まず不可能だろう。 食べるのと同様に,知を得るためにも時として人は動物を殺さなくてはならない。
『人はパンのみにて生きるにあらず』 とイエスが言ったという。 人間は肉体の欲求を満たすために生きているのでなく,心を養うために生きているということだ。 食っちゃ寝して生きるだけの存在ならば人間も他の動物と何ら変わりない。
人間の糧となる 『神の言葉』 とは 『知』 だと解釈している。 人は食べ物だけでなく,知を食べて生きる動物だ。 人間が他の動物と違う点は,強い 知的好奇心をもつということだし,知を満たそうとする欲求は,肉を生かすための欲求以上に大切なことだと思う。 食べるために動物を殺すことと,知識を得 るために動物を殺すことは,どちらも同じくらい重要だ。
動物の肉を調理して食べるときは,それなりの敬意をもって食べる。 殺された動物の筋肉や脂肪が私個人の生命のエネルギーとなり,肉棒,いや肉体となるからだ。
同様に,生物実験のために動物を解剖するときは,敬意をもって執刀する。 殺された動物の体のしくみや生理機能は私の知識となり,それが新たな知識を産 んで人類の英知となる。 個人の肉体は個人の肉体でしかないが,個人の知識は全人類の知識となりうる。 人にとって知というものは,肉よりも大切なものだ と思う。
ペイリン氏の勘違い
ずっと以前にヒラリーさんと比較してサラ・ペイリン氏のことを書いたことがあった。 目前の現実を直視せずに,自己の先入観や憶測というフィルターを通してものを観る典型だろう,というようなことを書いた。
バージニア州での演説で,遠くで応援してくれているファンを自分を批判している集団だと思い込んで,何やら捨てゼリフを吐いたらしい。
Palin mistakes fans for protesters at Va. rally
―――
サラ・ペイリンと,ヒラリー・クリントン
マケイン氏が指名した副大統領候補のペイリン氏が全米で注目されている。
とても美しい女性なので,私も注目してみた。
“満塁ホームラン” と賞されたスピーチも聞いたりした。
だけど,私は,あんまりこの人は好きではないらしい。
スピーチはすごく上手だし,おしゃべりも得意なのだろうと思う。
だけど,とにかく私はあんまりこの人は好きではないようだ。
外国で暮らしていると,人を見る特殊な目がとくに養われるように思う。
人を見る目といっても,別にその人の能力だとか,知性や性格とかを見極める目というのでなく,単に 『この人となら,話が出来る』 『この人は,私の話なんかには耳を貸してはくれないだろう』 という直感みたいなものだ。
ただの相性といえばそれまでだし,べつに日本にいたって養われるものなのだが。
私の場合とくに 『外国人や異文化に対して,どういう反応をしめす人なのか?』 ということに関して,かなり敏感になったと思う。 顔を見た瞬間,会った瞬間にそれがわかるような気がしてしまう。 ただ,顔写真だけではわからない。
相性というのは性格とか体質の相性ばかりでなく,知性の相性のようなものがある。
話を聴いているだけで気分良くなってくる人もいれば,話している顔や呼吸,表情を見ているだけでムカムカしてくるような人もいる。
ペイリン氏のスピーチを聴いていると,私はなんだかムカムカしてくる。
何故ムカムカしてくるのだか,うまく言葉に出来ないのだけど,彼女の言葉のほとんどが,Frankfurt 氏が述べるところの典型的な Bullshit だからだと思う。
仮に立食パーティーなんかで同席する機会があったとしても,この人にはあんまり近寄りたくないな,という気がしてくる。 向こうも私など相手にしてはくれないだろうけど。
ちなみに元ニューヨーク市長のルディー・ジュリアーニ氏も,私は大嫌いだ。 とくに理由はない。 テロがあった頃から何故だかあの人は嫌いだった。 あの独特な笑顔をみていると,なぜか背筋が寒くなる。
女性ということで,すっかりクリントン氏からペイリン氏へと視線が映った感じだが,私はヒラリーさんがすごく好きだった。
ヒラリーさんなら,私の話でも聴いてくれそうな気がするし,もしパーティーで同席する機会があったら,躊躇せずに近寄って行きたくなるような人だ。 この 人なら話がわかる,私の話にも耳を傾けてくれる,というような気がしてしまうのだ。 ただそれだけのことなのだが,今でもヒラリーさんが舞台から降りざる を得なかったことは残念に思っている。
マケイン氏が大統領,ペイリン氏が副大統領になったら,なんだかイヤだなあ,と本気で思ってしまう。 米国市民でもないのだから,こんなことを気に病んでもしょうがないのだが。
ああ,いやだ,いやだ。
―――
憶測で人のことを判断することは,誰だってよくあることだろう。 それはしょうがない。
だけど,そうやって人の気持ちを憶測して自分勝 手に解釈した挙句に,その勝手な解釈を自分の去就のいい訳や名分にして,突然一方的に何か言ってくる人が時々いる。 おそらく他人に対する自分の洞察力と いうものを相当信頼しているのだろうけれど,大概は見当違いだということに自分で気づいていないか,あるいはそれに気づくチャンスすら自分に与えることな く,逃げるように去ってゆく。
そういう人も他人に対して直視せずに自分の中で作り上げたイメージに向かって会話することでコミュニケーションをとった気でいるのだろう。 それで自分が成熟したオトナだと思い込んだりしている。
自分の好きにすればいいのだけど,そういう人に限って必ず捨てゼリフを吐いて,毒を残して去ってゆく。 はなはだ不快だ。
WALL·E (2008)
前から気になっていた話題作,WALL・E を観てきた。
そしたら,すごく面白かった。
久々に泣きそうになったけど,隣に坊がいたので,ぐっとこらえた。
美しい銀河から,地球へとクローズアップしてゆくシーンで始まるのだけど,とにかく地球が汚かったのが印象的だった。
どんよりと濁った大気圏の外側に散らばった無数の人工衛星の残骸は,まるでゴミにたかった蝿のようだった。
地上には,高層ビルよりも高く積み上げられたゴミの山。
いくらアニメ映画とはいえ,これは切実な光景だ。 まったくシャレでもなんでもなく,すごく現実味があった。
今の大量消費文明を続けたら,行き着く先はこんなものだろう。
人間がどんどんバカになっていくという映画 Ideocracy をソウフツさせる世界。
ただ,映画 Ideocracy との大きな違いは,地球上に人間が一人もいないことだ。
人類はべつに滅亡したのでもなんでもなく,地球を散らかすだけ散らかした挙句,ゴミの始末をロボット達に任せて,宇宙のどこかへ行ってしまったという。
この無責任さ。 ますます現実味がある。
その地球上に残された清掃ロボットの,最後の一台が WALL・E だった。
この WALL・E が,宇宙の彼方からやって来た最新鋭の植物探査ロボット EVE と恋におちる,という話。
舞台は地球から,人間達が暮らす宇宙の果ての宇宙船へと移る。
楽園のような船の中で,何百年も食っちゃ寝るだけの生活を続けた人類は,すべてロボット任せで,自分の力では何もすることのできない赤ん坊のような姿になっていた。
これも実に現実味があった。
一本の植物をめぐるドタバタを通じて,ずっと冷たかった EVE が,だんだん WALL・E に心を開いてゆく。
一途で一生懸命な WALL・E に, EVE が初めて電子音声で 『ウフフ♪』 と,くすぐったげに笑うシーンでは,ホロリときてしまった。
ロボット同士の,甘酸っぱすぎるキスシーンなど,もう私は,泣き笑い。
壊れてしまった WALL・E を必死で治そうとする, EVE の姿。
もう,ウルウルしっぱなし。
こういうの,ダメ。 反則。
そして,ちょっとした転があって,結は・・・
もう書かないでおこう。
とにかく後半は,いろんなシーンで,いちいち泣きそうになった。
私だけだろうか。
どうも私は,最初ツンケンしてた女の子が,優しい一途な男の子のことをだんだん本気で好きになってゆく,というストーリーに弱い。
もう一回観てもいい。
私はこの映画に十点満点をあげたい。
この作品,きっと何か賞をとるでしょう。
2008年10月13日月曜日
日本にバチがあたる
わざわざ金出してヨソから買った米を粗末に扱って,カビなど生やし,挙句にそれを全部燃やしてしまうとは,なんという金の無駄。 食料の無駄。 労力の無駄。 資源の無駄。
そういえば,20年ぐらい前だったか米が不作だった年に,政府があわててタイ米を輸入し流通させたことがあった。
皆こぞって買って食べたりしたけど,結局不味いってんで捨てる人が続出したという話だった。
タイの人々がせっかく作った米を,だ。
カミサマがいたとしたら,そんなふうに食い物を粗末にする人を許すわけがない。
いつか必ずや天罰が下るだろう,と思っていた。
おそらく今回の米の焼却に関しても,皆が 『もったいない』 『これではいけない』 と思っているんだろう。 だけどこの流れは誰も止められない。 一人一人がそう思っているにもかかわらず,集団全体として好ましくない方向に流されていき,それを誰も止めることが出来なくなったとき,それを 『世も末』 と言うんじゃなかろうか。
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<汚染米>国保有の240トン、焼却処分開始へ
<汚染米>12人接待受ける 農水職員ら業者から
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081003-00000048-mai-soci
未確認潜水艦 ― 日本の自作自演かもね
中国の潜水艦じゃないか,とか言ってる人が多いけど,私はこれは日本の自作自演なんじゃないかという気がする。
こうやって対外危機感を煽ることで国防意識が高まり,現行政府のふがいなさを示すことで今後の防衛力強化がより一層しやすくなるだろう。 それで誰が得をするのか。
まさか日本政府に限ってそんな不誠実なことはしないだろう,と思いたいところだけど,今の世界情勢だとか,今後の日本の動向を考えると,あまりにタイミングが良く出来すぎた事件のようにも思える。 だいいち日本の政府は我々が期待するほどに誠実だろうか。
海外に仮想敵を作って,そちらに国民の意識を向けて団結させるというやり方は,アメリカの共和党が上手い。 日本では国民の対外憎悪をつのらせるのはわりかし簡単だけど,その後のツメが甘く,かえって批判を浴びたりする。
こんど強気の麻生氏が首相になるらしい。 麻生氏なら,こういうやり方は性に合っているんじゃなかろうか,という気がする。
どこの誰が仕組んだのか本当のことはわからないけれど,日本の軍備とアジアの緊張が高まることで利益を得る人が,こういう事件に関与していることだけは間違いないように思う。
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福田首相「情報収集、万全の態勢を」 高知沖の国籍不明潜水艦
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080914-00000934-san-pol
あなたにも守護神はいる? ― Guardian Angels とは ―
もちろん神道や仏教の教えを真摯に信ずる人もいるけれど,しかし,日本人の多くにとってこれらは信仰というよりも,むしろシキタリや慣習,儀式であるように思う。
たとえばお墓参りや初詣など人々は真剣に祈ったりするけれど,墓参りなど厳密にいえば元々の仏教の教義には無いものだったはずだし,ご先祖様が自分を守ってくれるという発想は仏教よりもむしろ原始宗教に近い。 神社で賽銭を投げて祈っているのは神道が示すところの神様に対してではなく,むしろ神社のイメージに沿って自分の想像で創り出した神様に対する祈りだ。 神社というのは,むしろそういう個人の祈りの場を提供しているにすぎない。
このように個人個人が感じる神様や守護神のようなものの存在を信じるとき,それを casual mysticism と呼ぶらしい。 日本人の多くは無宗教だというけれど,要するに casual mysticism の信者ともいえるのだろう。
Do You Believe in Angels?
キリスト教では,天使といった場合,それは神の使いである。
すでにこの世を去った人が自分を守ってくれている,という発想は,イエスの教えには無い。
ところが,キリスト教国のアメリカでも実に多くの人が,日本人と同じように自分の親や祖父母の霊が自分を助けてくれていると感じたり,あるいは昔飼っていたペットが今でも自分を守ってくれていると信じているのだそうだ。
こういう守護神のことを,Guardian Angels と呼ぶらしい。
そういえば,トム・ソーヤーを書いたマーク・トウェインは, 『宗教』 のことを 『心の中で本当はそうは思わないことを,信ずること』 と定義していた。
宗教の教義などよりも,人は自分が感じたものを信じたいのだろう。
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Star Wars: The Clone Wars (スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ 2008)
ポケモン並みだった。
これまでのシリーズとは違ったものになるだろう,とは思っていた。
ただ,今回は若い監督だというので,そこにどれだけ独創性が込められているか,多少期待した。
そしたら,テーマも何も無い,ただ,ただ戦争して,剣戟があるだけの,全くくだらない映画だった。
何の哲学も思想もテーマも無い,ただのスターウォーズ・オタクが作った戦争映画だ。
どこかの高校生が文化祭で作った映画の方が,はるかに面白い。
せめて,映画が始まるときの 『ジャーン!』 と “STAR WARS” のロゴが出る瞬間だけでも楽しみたかったのに,そこでもズッコケた。
あのスター・ウォーズも,墜ちるところまで墜ちた。
戦争というものがすごくエキサイティングで楽しい冒険物語として描かれていた。
ジェダイの人々はロボットの兵士をバッタバッタとなぎ倒してゆく。 やっていることは大量殺戮だ。 だけどこれは戦争だし,なんせ相手はロボッだから,そこには罪悪感など何もない。 正義のジェダイが邪悪なロボット軍団を倒している,という構図だ。
ジェダイの光剣一閃でロボット兵士の首が飛ぶというシーンが何度あっただろう。 アミダラ姫がロボット兵士の顔面を至近距離で撃ち抜くシーンも あった。 ロボットはそれで動かなくなる。 いらだった悪役の登場人物が,報告にきたロボット兵士に八つ当たりして崖下に投げ落として観客の笑いをとる, というシーンもあった。
つまり,人間性を持たない敵ならば,どんどん破壊してもかまわないし,それが正義なのだ。
こういう考え方は,これまでの人類の歴史での幾多の異民族間の戦争と,本質的に何ら違いはない。 それどころか,今アメリカという国がやっていることなんて,まさにそれだ。 この映画は,そういう思想を批判するのでなく,むしろ賛美している。
レーティングはPGだったけど,こういう程度の低い映画こそ子供に見せてはいけない映画なんじゃなかろうか。
この映画を製作した人たちは,本来のスターウォーズという映画に込められたテーマをおそらく全く理解していない。 フォースの暗黒面というものは,人間の欲望や貪欲さ,あるいは怒りや恐怖などに囚われ支配された心を象徴している。 そういう心のはたらきは時として莫大な富を生むし,強大な力を発揮したりもする。 だけど,それよりもはるかに強くて素晴らしいのは,囚われぬ意思をもった人間の自由な心なのだ,というような意味が初期の作品には込められていた。
だけど,この作品も含め,エピソードⅠ以降のスターウォーズ作品では,それらは安っぽい善と悪とにすり替えられ,ただのくだらない剣戟カンフー戦争映画でしかなくなった。 いや,こんなこと言ったら剣戟カンフー映画に対して失礼だ。 それ以下だろう。 戦前の 『のらくろ』 と大差ない。
2008年10月12日日曜日
Beverly Hills Chihuahua
私は基本的に動物モノは自らすすんでは観ない。
だけど坊が 「みたい,みたい」 というので,観てきた。
そしたら案外面白かった。
大富豪に飼われ裕福な生活を送っていたお嬢様チワワが,ひょんなことでメキシコに連れていかれてしまい,そこで悪者にさらわれてしまうという話だ。 なんとかビバリー・ヒルズに帰ろうとして,いろんな犬や,いろんな人と出会い,助けられ,世の中を知ってゆく。
いかにもディズニーらしい 『人種的偏見を無くそう』 というテーマも多分に込められていた。
この映画のテーマは,人というのがいかに眼前の世界や物事の本質を見ることなく,アタマの中に構築した先入観でもって物事を決め付けているか,ということだった。
大富豪に雇われているガーデニング職人の男に向かって,留守番を任された女性がおもむろにヘタクソなスペイン語で話しかけるというシーンがあった。 土い じりする職業の人は当然メキシコ人だろう,という先入観があるということだけど,これほど失礼な話は無い。 社会の一員になろうとしている人間に向かっ て,言葉を交わす前から 『お前はヨソ者だよね』 と決めつけているからだ。 海外旅行ぐらいしか行った事のない日本人には,この感覚はなかなかわかりに くいだろう。 日本に住む外国人が 『ガイジン』 と呼ばれるのをあまり好まないのと,ちょっと似ているかもしれない。
私が一番面白いと思ったのは,愛玩犬のケアのために湯水のごとくカネを使う大富豪達の姿だった。
まるで徳川綱吉の世界だったが,今の経済危機を予見して皮肉を込めて描いたかのような演出だった。
レーティングこそ低いけど,私の好きなテーマだったので楽しめた。
オバマ嫌いとマケイン嫌いの違い
マケイン嫌いの人はリクツで彼を嫌っている。
オバマ氏の経済の建て直しの具体案に信頼感を抱く一方で,アメリカ経済をダメにしたブッ シュ政権の継承は嫌だ,とか,戦争継続大反対とか,あるいは環境問題重視などなど,マケイン氏を好まない具体的な理由がちゃんとある。 そしてオバマ支持 の理由を聞けば,わりと明快にスラスラ答えてくれる。
一方,オバマ嫌いや,ヒラリー嫌いに関しては,リクツではなくむしろ動物的な感覚で嫌っている人が多いように感じる。
そこに根ざしたものは,人種的偏見であり,性的偏見であることは否めない。
まして熱狂的なマケイン支持者やペイリン支持者は,常に自分が絶対的に正しいと思うような人たちばかりだ。
そこにはリクツなどはなく,むしろ信仰とか宗教に近い。
人間というのは長い歴史を経てもちっとも進歩しない生き物なのかと思ってしまう。
今回,ペイリン氏の州知事時代の職権乱用が完全に発覚したらしいが,支持者にとってはさほど問題にならないのだろう。
ペイリン氏の職権乱用認定=共和党陣営に打撃-米アラスカ州審議会
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000055-jij-int
マケイン氏が当選したら,マケイン嫌いの人々は黙るだけだろう。 マケイン嫌いには理性がある。
一方,オバマ氏が当選した場合,オバマ嫌いの人々は暴動を起こしそうで怖い。
馬鹿馬鹿しい二重国籍禁止撤廃法案
うちの坊も娘も二重国籍者だ。
あと何年かしたら,日本人になるか米国人になるか自分で判断しなくてはならない。
もしかしたら我々夫婦だって米国籍をとるかもしれない。
だから,この二重国籍の禁止というルールが撤廃されることは我々にとって喜ばしいことだ。
だけど,ノーベル賞受賞者の一人がたまたま日系人だったということで,それでこのルールを撤廃しよう,というのはあまりにバカバカしい。
国籍保有を認めたからといって,南部氏のような頭の良い人が日本に帰ってくるというわけではない。
要するに,
『日本人がノーベル賞を受賞しました~』 『日本人はこんなにアタマいいんです~』
と言って日本を自慢したいだけなのではないか。
南部先生や下村先生がノーベル賞をとったから,そしてたまたま彼らが日本出身だったからというそれだけのことで,それを国家のプライドにしたいというのミエミエなのが,実にイナカ者くさくてどうもいやだ。
ノーベル賞余波 二重国籍禁止を撤廃 自民法務部会 国籍法改正検討
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000070-san-pol
三浦氏が隠していたもの
いまさら有罪か無罪か,殺した殺さないぐらいのことで,この人は自殺などしないだろう。
何かを隠していたか,あるいは隠そうとしていた人々がいたように思う。
私はロス疑惑そのものの背景に,何か大きな組織があるように思っている。
マフィアか何か,オオゲサにいえば国家機密に関係することだとか,そういうものだ。
まったく私の想像に基づくことだけど。
ロス疑惑には想像がふくらむだけの不自然な点はいくらでもある。
今回の逮捕や裁判の結果,そこらへんのことが明るみになるんじゃないか,と期待していた。
それだけにこのニュースはすごく残念だった。
三浦氏のことを執拗に追い詰めていた人がいたというし,今回のグアムでの逮捕もその人が暗躍したことによるものらしい。
その人は一体何を知っているんだろう。
くり返すようだが,この人は有罪か無罪かぐらいのことで,あるいは孤独な戦いに疲れたからぐらいのことで自殺などしないと思う。
三浦氏は何かを隠そうとしていたか,あるいは口封じのために殺されたんじゃなかろうかと思っている。
三浦元社長 面会12時間後…因縁の地ロスで最期
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000019-maip-soci
米大統領候補者テレビ討論会・第三回の予想
候補者の支持率をみると,今のところオバマ氏がリードしていて,マケイン氏がわずかに劣勢のようだ。
マケイン氏やペイリン氏は,政策云々に関して具体的なことはほとんど言わなくなって,もう問答無用でオバマ氏はダメだ,みたいな感じになってきている。
『オバマなんて,とても信じられない』
『あんな社会主義者に国家を預けたら,我らが偉大な国家は終りだ』
『そもそも,オバマというのは一体何者だ? 誰か知っているか?』
『オバマは我々とは違った種類の人間だ』
というふうに,発言のきわどさがどんどんエスカレートしていっている。
一方,発言内容のレベルというか, 発言の対象 “知能指数” はどんどん下降していっている。
オバマ氏個人に対する憎悪や嫌悪感を煽るような発言ばか出てくるというのは,聞いていていてすごく嫌になってくる。
どうしてこんな低レベルな発言をする人を支持するのか不思議だ。 要するに頭が悪いんだろう。
やっぱり政治は感情で,人間もただの動物なんだ,ということだろうか。
これまでの討論会では,マケイン氏がオバマ氏の方を向いて話すことが一度も無かった。
最後の討論会は,今までと全く違った様相になるだろう,というのが私の予想だ。
これまでと一変して,マケイン氏は真っ向から徹底的にまくし立ててくるんじゃないかという気がする。 これまで温存していた責めの文句を総動員して。
オバマ氏がんばれ,私がついている。
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【緯度経度】ワシントン・古森義久 オバマ氏のタブーとは
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000061-san-int
民主と自民,民主と共和,中国とアメリカ
アメリカの共和党と民主党の対立と,日本の自民党と民主党の対立を比べてみると面白い。 同じ民主でも日本とアメリカとでずいぶん違う。
アメリカの共和党といえば戦争を仕掛けるのが好きだし,自民は共和党政権の女房役みたいになって,日本はアメリカにベッタリになる。
だからといって自民党は共和党と性格が似ているのかというと,必ずしもそうでもない。
党代表が国民に話しかけるとき,人柄や雰囲気を重視するけど論理性や具体性に弱いのは,アメリカでは共和党だけど,日本ではどちらかといえば民主党の方だ。
麻生氏と小沢氏の演説を比較したら,私は自民の麻生氏の方がはるかに論理性が高いように思う。
日本の民主党は高速道路を無料にするという。
『高速無料』 という売り文句は国民にとっては魅力的だけど,これはどんどん自動車に乗ってガソリンを使え,ということである。 そこらへん石油依存経済を継続させようと主張する点はアメリカの共和党と似ている。 財源はガソリン税ということか。
ただ,日本は狭い国だし,日本の鉄道網の充実はおそらく世界一だろう。 そんな国でもっと車を乗り回し,石油への依存を高めようというのは,あまりエネルギー効率のよい話ではないと思う。 地球温暖化を防ごうとする時代の流れにも逆行している。
しかし視点を変えれば,高速の無料化というのは,今後石油が入手しづらくなることを見込んでことかもしれない。 原油価格が上がり,省エネ技術や代替エネルギーの開発が進むことでガソリンの消費が落ち込めば,自動車からでなく別の財源に目を向けた方がいい。
アメリカで民主が政権をとれば,日米関係は弱まるだろうし,日本はもっと中国に接近できるようになる。 田中角栄は早くから中国との関係を重視していたといわれるが,小沢氏は田中角栄との関係の深い人だったし,田中真紀子氏との関係も良好だ。
自民か民主かの選択は,米国か中国かの選択ともいえるかもしれない。
第2党でも政権交代目指す=野党結集、与党の一部と連携も-小沢民主代表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000155-jij-pol
喧嘩屋たちの世界
こないだ Yahoo! USA のトップに総合格闘家のセス・ペトルゼリ (Seth Petruzelli) の顔写真が出ていた。
なんでもキンボ・スライス (Kimbo Slice) という選手を秒殺したらしい。
“勝負を決するは,大技でなく小技よ” と 『空手戦争』 の大神達也は言っていたが,この試合などまさにその典型だ。
キンボ・スライス選手は,ベアナックル・ボクシング,すなわち素手でするボクシングの試合をしていたという。 何だろうと思って調べたら,なんだか人ん家の裏庭とか,どこかの倉庫みたいなとこだとか,駐車場だとか,そういう場所で,まったくの非公認のケンカのような試合だった。
Kimbo Slice vs. Adryan (かなり残酷な映像なので,見ない方がいいでしょう)
それにしてもこのKimboという選手の野蛮人のような風貌は,ロッキー3に出ていたミスターTをソウフツさせる。 いちおう私もケンカ十段なのだけれど,アメリカという国のわりと身近でこんな恐ろしい世界が展開していたのかと思うとゾッとする。
素手で殴りあいをするだなんて,とほうもない勇気だと思うし,私にはとても考えられない世界だ。 平家物語の時代の京の公家や平家人にとって,東夷とか坂東武者というのはまさにこんな感じの人々だったんじゃないかと想像する。
ちょうど日本の平安末期みたいに今まさに世の中が変わろうとしているのかもしれない。 やだなあ。
2008年10月7日火曜日
四面楚歌だったオバマ氏
途中から見たのだが,テレビをつけた瞬間に,おもわず目を疑ってしまったほどだった。
司会者と聴衆の大半が,共和党支持者のようにみえたからだ。 おそらく実際にそうなのであろう。
これは私だけなのかどうかわからないが,その人が共和党支持か民主党支持か,一目でわかってしまう。
うまく言葉で表現しづらいが目をみればわかる。 聴衆には,そんな人ばかりだった気がした。 タウン・ホール形式の討論会で,候補者は聴衆の質問に答えるのだけど,私のみたかぎりほとんどの質問がマケイン氏の得意分野だったように思う。
今回のはオバマ氏にとって厳しい討論会となったのではなかろうか。
二人の話す内容は,どれも聞き飽きたようなものばかりで,だんだんうんざりしてきた。
この討論会にどれだけの意義があるのか,よくわからない。
それでも戦争ネタが多かっただけに,マケイン氏は質問者や聴衆に対して “My friend” などと呼びかけ,まるで水を得た魚のようだった。
一方,オバマ氏にとっては,今回はちょっと苦しい討論会だったように思う。
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<米大統領選>マケイン、オバマ両候補が第2回討論会
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081008-00000021-mai-int
2度目の候補者討論会、金融危機めぐり激しく応酬
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081008-00000017-yom-int
ジョン・マケイン氏の戦争観
Atlantic 誌にマケイン氏の戦争観に関する記事があったので,読んでみた。
マケイン氏の家系はまさに軍人家系だ。 祖父は第二次世界大戦で,父はベトナム戦争で,いずれも提督 (Admiral) だったという。
フォレスト・ガンプという映画で,ダン小隊長という人物が出てくるが,なんだかマケイン氏の境遇とよく似ているような気がする。 軍人家系の出てあり,両者ともにベトナム戦争で足に大怪我をする。
ダン小隊長はフォレスト・ガンプが救出してしまうのだけど,撃墜されたマケイン小隊長は戦争捕虜となってしまう。 ここから二人の人生は大きく異なってゆく。 ダン小隊長は苦悩の末に実業家として成功する。 一方,マケイン氏は捕虜として五年間牢獄で過ごした末に釈放され,国家の英雄として称えられ迎えられる。
ベトナム戦争では,アメリカは実に不名誉な形で戦争を終わらせている。
転機となった 『テトの攻勢』 と呼ばれる激戦は明らかに北軍の暴挙であり,戦いとしては明らかに南軍とアメリカ軍の大勝利だった。 しかし米軍の犠牲者がわりと多かったことや,アメリカ大使館が占拠されたことなどネガティブな印象の方が伝わってしまい,アメリカ本国では全く逆の評価のされ方をした。
メディアも世論も反戦一色になってしまった。 せめてあともう少しの時間があれば,南ベトナムは日本や韓国のような民主国家として完全に独立しえただろう,と言われる。 しかしマケイン氏の父のジョン・マケイン・Jr 提督は,あと一歩のところで当初の目的を達成するにいたらなかった。
今のイラク戦争におけるマケイン氏の立場と,ベトナム戦争時のマケイン提督の立場は,酷似している。 イラク戦争でも戦略的には当初の目的を完遂しつつあり,イラクの民主化と国家の安定も目と鼻の先のところまで来ているのだそうだ。 戦争 に時間制限など設けてはならない。 目的が遂行されたときが,それが戦争を終えるときだ。 ここで撤退などというのは愚の骨頂だ,という。 今,イラク派兵が間違いでした,などと言って撤退してしまったら,ベトナム戦争の二の舞になってしまう。 内外における国家の威信は回復し得ないところまで失墜するであろう。 また,イラクはどうなるのか。 反動でおそらくこれまで以上に悲惨なことが起こるだろう。
戦争は,始めた以上は辞めるのでなく何が何でも終わらせなくてはならない,というのがマケイン氏の主張するところだ。 父の轍は踏みたくないに違いない。
マケイン氏の戦争観と は, 『ひとたび戦争を始めたからには,絶対に半端で終わらせるべきではない』 ということだ。 戦争を始めたからには絶対に勝たなくてはならないし,当 初の目的を達成するまでは絶対に辞めてはならない。 負け戦ならいざ知らず,勝ち戦を財政難だからといって途中で放棄してしまったときの損失は計り知れな いという。 つまり戦争とは,国益のために行う外交の一形態であり目的達成が第一であると考えているわけだ。 その為に多くの人が死ぬわけだが。
世界の政治と軍事情勢の裏も表も見てきたマケイン氏にしてみれば,オバマ氏などはリクツでは正しいことを言うけれど何もわかっていない青二才にしか見えないのだろう。 マケイン氏のことを知れば知るほど,辛抱強く待ち続けた徳川家康のことを連想してしまう。 また,『戦の一文字を忘れるべからず』 と言った西郷隆盛氏のことをふと連想する。 いずれも外交と戦争というものの性質を知り尽くした人だ。
オバマ大統領なら 『話せばわかる』 的雰囲気があるが,マケイン氏には無い。
世界の国々にしてみれば,オバマ大統領の方が歓迎されるに違いない。
マケイン氏が大統領になると,アメリカはまた脅威の国となる。
どちらがアメリカにとって国益なのかと考えると,難しい。
日本では,マケイン氏が大統領になることを前提として,麻生氏が総理に就任した。 また,マケイン氏のバックには,ニクソンを中国に送ったキッシンジャー氏がいる。
オバマ氏か,マケイン氏か。 どっちに決まったとしても,アメリカは今の危機を乗り切るんじゃないかという気がする。 世界に多大なダメージを与えて。
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<米大統領選>ミシガン州撤退にペイリン氏、不満あらわ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081006-00000019-mai-int
East of Eden (John Steinbeck)
この長い物語を通じて筆者は,人間の自由な意思というものの大切さを伝えようとしていた。 人が長い人生の中で幾度か体験する “きらめきの瞬間” というのは,自由な心があってこそのものである。 この心のきらめきを抑圧したり,妨げようとするもの,あるいは自由な意思を潰したり,破壊したりしてしまうものは,それが国家であれ,宗教であれ,体制であれ,何であれ,断固として抵抗し闘うべきだ,と筆者は述べている。
スタインベックの物語の多くにおいて,その主題と平行して侮蔑感情だとか人種的偏見や差別というものが描かれている。
この物語ではリーという中国人召使が登場するのだが,彼に対する白人達の発言の随所に,あからさまな差別意識がみられる。 人間というのはもともと差別をする生き物なのだ,と言いたげな何ともえげつない描写が,またいかにもスタインベックらしい。 もちろん,世の中にはそういう先入観を抱かない人々もたくさんいる。
筆者はリーを通じて人間を観察し,彼の口を介して筆者の視点や考えを代弁させているのだが,彼を使ってひとつの実験も行っている。 物語の序盤で,リーをコテコテの中国訛りで話す人として登場させ,読者にそれなりの先入観を与えようとしている。 そして物語を通じて先入観や偏見みたいなものをどんどん破壊してゆき,最後には仲良しになった白人の娘にリーを抱擁させ,頬に接吻までさせる演出をする。 このとき読者の中でどういう変化があるのかについては,自分が実際に偏見を抱く立場に立ってみないとわからないかもしれない。
この小説の題名である 『エデンの東』 というのは,旧約聖書でカインが罪を背負って彷徨い生きてゆく場所のことだ。 筆者はカインとアベルの物語こそが,ありとあらゆる人間ドラマの原点だと語っている。
創世記の第4章にて,カインは神を愛するあまり,神に贔屓されていた弟のアベルを嫉妬し,彼を殺してしまう。 このとき人間は 『愛』 と 『憎しみ』 という感情を初めて体験するのだが,まさにここから人間の歴史が始まると言ってもいい。
カインが楽園から追放されるとき,ヘブライ語で書かれたオリジナルの聖書では神は “You may (~してよろしい)” という言葉を使うのだそうだ。 『~してもよい』 という言葉は命令ではなく,許可であり,意思を尊重して選択肢を与えんとする言葉だ。 つまり神はこのときに初めて人間の意思というものを尊重したことになる。 楽園を追放されたカインが自身の意思でもって罪を背負い彷徨いながら生きてゆくエデンの東・ノドの地とは,すなわち 『人が生きる世界』 ということなのだろう。
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2008年10月1日水曜日
めっき剥げまくりのサラ・ペイリン副大統領候補
彼女がブッシュ政策がどういうものだか答えられなかった話はあまりに有名だ。
また,彼女の外交経験に関する基盤は 『アラスカがロシアに近いから』 ということにあるんだそうだ。
CBSによるインタビュー
まるでしどろもどろだし,一体何が言いいたいんだかよくわからない。
アラスカがロシア,カナダと国境を接している,などと自分で言い出しておきながら,論理が破綻して話が続けられなくなり,
“Ah, I don't know. You know.”
なんて言っている。
愛敬はあるかもしれないが,あんまり頭脳明晰な人では無い。
彼女の話には飛躍が多く,論理性が皆無であり,むしろ信仰に近い。
まるで宗教に勧誘する人みたいである。
インタビュアーの女性の方がはるかに副大統領に適しているように思う。
共和党がペイリン氏を選んだときは, 『すごい人選だ!』 とか思った。
しかし蓋をあけてみたら,マケイン候補にとって最大のお荷物でありブレーキになってしまったようだ。
ちょっとマケイン氏が可哀想だ。
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サタデーナイト・ライブで,ペイリン氏のパロディーがされていたが,結構笑えた。
副大統領候補、美人コンテスト出場時のビデオを拝見
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080930-00000002-wvn-sci