2008年9月5日金曜日

サラ・ペイリンと,ヒラリー・クリントン

- 2008/09/05(Fri) -
 マケイン氏が指名した副大統領候補のペイリン氏が全米で注目されている。
 とても美しい女性なので,私も注目してみた。
 “満塁ホームラン” と賞されたスピーチも聞いたりした。

 だけど,私は,あんまりこの人は好きではないらしい。
 スピーチはすごく上手だし,おしゃべりも得意なのだろうと思う。
 だけど,とにかく私はあんまりこの人は好きではないようだ。

 Palin slams Obama
 

 外国で暮らしていると,人を見る特殊な目がとくに養われるように思う。
 人を見る目といっても,別にその人の能力だとか,知性や性格とかを見極める目というのでなく,単に  『この人となら,話が出来る』  『この人は,私の話なんかには耳を貸してはくれないだろう』 という直感みたいなものだ。
 ただの相性といえばそれまでだし,べつに日本にいたって養われるものなのだが。
 私の場合とくに 『外国人や異文化に対して,どういう反応をしめす人なのか?』 ということに関して,かなり敏感になったと思う。 顔を見た瞬間,会った瞬間にそれがわかるような気がしてしまう。 ただ,顔写真だけではわからない。

 相性というのは性格とか体質の相性ばかりでなく,知性の相性のようなものがある。
 話を聴いているだけで気分良くなってくる人もいれば,話している顔や呼吸,表情を見ているだけでムカムカしてくるような人もいる。
 ペイリン氏のスピーチを聴いていると,私はなんだかムカムカしてくる。
 何故ムカムカしてくるのだか,うまく言葉に出来ないのだけど,彼女の言葉のほとんどが,Frankfurt 氏が述べるところの典型的な Bullshit だからだと思う。
 仮に立食パーティーなんかで同席する機会があったとしても,この人にはあんまり近寄りたくないな,という気がしてくる。 向こうも私など相手にしてはくれないだろうけど。

 ちなみに元ニューヨーク市長のルディー・ジュリアーニ氏も,私は大嫌いだ。 とくに理由はない。 テロがあった頃から何故だかあの人は嫌いだった。 あの独特な笑顔をみていると,なぜか背筋が寒くなる。



 女性ということで,すっかりクリントン氏からペイリン氏へと視線が映った感じだが,私はヒラリーさんがすごく好きだった。
  ヒラリーさんなら,私の話でも聴いてくれそうな気がするし,もしパーティーで同席する機会があったら,躊躇せずに近寄って行きたくなるような人だ。 この 人なら話がわかる,私の話にも耳を傾けてくれる,というような気がしてしまうのだ。 ただそれだけのことなのだが,今でもヒラリーさんが舞台から降りざる を得なかったことは残念に思っている。 
 

 マケイン氏が大統領,ペイリン氏が副大統領になったら,なんだかイヤだなあ,と本気で思ってしまう。 米国市民でもないのだから,こんなことを気に病んでもしょうがないのだが。
 ああ,いやだ,いやだ。
 

2008年8月30日土曜日

オバマ氏負けたかも

 共和党のマケイン氏が選んだ副大統領候補は,アラスカ州の女性知事だった。
 サラ・ペイリン (Sarah Palin) 氏。
 すごく知的で美しく,表情もいい。 若い。
 人相がよく,性格も良さそうにみえる。

 McCain's veep choice is historic and hardly known
 http://news.yahoo.com/s/ap/20080829/ap_on_el_pr/cvn_veepstakes_palin

 すごい人選だと思う。
 これでヒラリーさんを die-hard に支持していた “女性票” が,少なからずマケイン氏の方に流れるだろう。

 いや,女性票だけじゃないかもしれない。
 オバマ氏のスピーチも,何度も聞いていると正直飽きてくる。

 <米大統領選>実態は「薄氷の結束」 民主党大会閉幕
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080829-00000129-mai-int


 この選挙,マケイン氏が勝つような気がしてきた。

 民主党のオバマ陣営は 「やられた!」 と思っているんじゃなかろうか。 
 そして,数年後には,サラ・ペイリンさんが初の女性大統領になったりして。
 あるいは,かつての田中真紀子さんのように,票集めに利用されるだけなのか。
 ミエミエといえば,ミエミエだ。

 大統領選のキャンペーンとほぼ同時期に始まった原油の高騰だとか,ついこないだのグルジアでの危機,ロシアとの緊張,あるいは,ちょっと前の南米での危機のことを思い返すと,どれもこれもみんなアメリカ人の恐怖感を煽るために共和党が工作して仕組んだんじゃないか,という気さえしてきてしまう。
 

2008年8月21日木曜日

国紹介にみられる韓国という国の可憐さ

 Yahoo! USA の北京五輪特集で,参加国についての簡単な記述がある。

 たとえば,日本の場合
* Largest city: Tokyo
* Official languages: Japanese
* National languages: Japanese
* Total area: 145,883 miles² (377,835 km)
* 2008 Estimated population: 127,288,419 people


 韓国を,何気に見てみた。
* Largest city: Seoul
* Official languages: Korean
* National languages: Korean, English widely taught in junior high and high school
* Total area: 38,023 miles² (98,480 km²)
* 2008 Estimated population: 49,232,844 people

 こういうとこに 『中学高校で広く英語が教えられています』 なんてわざわざ書くあたり,可憐というか,なんと言うか。
 以前,マレーシアの人に 『英語は勉強したの?』 と訊いたところ, 『英語は,ほとんど公用語みたいなものです!』 って誇らしげに言われたことがあったが,それと似ている気がする。 
 他民族言語が公用語に近いことを誇らしく思う感覚は,おそらく日本人には無いであろうし,あってはならないと私なんかは思うのだけど,そこらへんは感覚が違うのかもしれない。 日本が他のアジアとは一線を画していると,日本人が信じたがる最大の理由はこういうところだろう。


 英語のことはいいとして,それにしても韓国は人口において日本の半分に満たない国家なのに,それでも獲得メダル数で日本を上回っているというのは凄いことだ。
 
 
 明日,野球で日本対韓国戦がある。
 韓国が全勝で,こないだの世界野球とよく似た展開だ。
 今度こそは,日本に絶対負けまい,と相当な気合が入っているに違いない。

 燃える男率いる日本野球チームがどう戦うか,楽しみだ。

2008年8月16日土曜日

しこりが残りそうな北京五輪

 私はあんまり観ていないのだが,今回のオリンピックは中国がぶっちぎりで強いようだ。
 金メダルの数だけみれば,あのアメリカの倍くらい獲っている。
 中国にしてみれば,最高の五輪だろう。

 ただ,北京オリンピックは,いろんな意味で後味の悪い五輪になりそうだ。
 開始前から,チベットのことやら聖火リレーやらで世界中からああだこうだと言われ,開会式のことでもいろいろ言われている。

 そして,今,アメリカのメディアでさかんに言われているのは,中国女子体操選手の年齢詐称疑惑だ。
 IOCの規定では,パスポートに記載された年齢でもって判断することになっているのだが,過去の競技記録と違う年齢であることから,アメリカのメディアが中心になって疑問視している。

 How old are China's gymnasts?
 
 疑問視するだけならいいが,それに乗じて,アメリカ側からは偏見に満ちたコメントが続出している。

 『どう考えてもあれは16歳以上の体型ではない』

 『あれは小人集団だ (half people)』


 などと,もう,言いたい放題だ。 負けたからって・・・
 もし彼女らが本当に16歳以上だったと証明されたら,アメリカ側は一体どうやって発言を撤回して謝罪するつもりなんだろう。
 明らかにこれは人種的偏見に根ざしたものであり,選手の人間性を無視した問題発言とも受けとれる。
 また,決定的な証拠が無いうちから,大声でこういう偏見に満ちた発言をしていれば,相手に弱味を握られるだけであり,勝てる喧嘩も負けてしまうだろう。 選手は大きな心の傷を負った,名誉毀損だ,などと逆に責められるんじゃなかろうか。

 ただ,こういう疑惑が持ち上がる背景には,中国政府に対する不信感があるのも事実だ。
 パスポートというのは国が発行する。


 また,スペインのバスケットボール・チームの集合写真も問題になっている。
 龍の絵の上で,選手全員がツリ目にしたポーズをとっている。

 Spanish basketball red-faced over slit-eyed Olympic photo

 Beijing Olympics: Second Spanish team photographed making 'slit-eyed' gesture

 本人達は何の気もないのだろうけど,これは人種的偏見に満ちたジェスチャーとも受けとれ,先進国人のすることではない。
 少なくとも私ならムカつく。
 やっている奴らを片っ端から捕まえてギタンギタンにしてやりたくなる。


 いろんな意味で火種やシコリを残す五輪になりそうだ。
 うーん,シコリ,シコリ。

2008年8月3日日曜日

新幹線車内でのおむつ換え

 東京から新潟に向かう新幹線に乗ったときのこと。
 平日の昼間だったせいかガラガラで,指定席も簡単にとれた。

 乗車したとき既に娘のおむつがオシッコでパンパンだったので,私は娘をつれて隣の車両に多目的室へ向かった。 左手に新品のおむつ一枚とワイプ数枚,右腕に娘を抱いて。

 およそ一畳半くらいの多目的室には,おむつ換え用のベッドと,授乳用の固定イスがあり,設備としては申し分なかった。 ただ,なぜかエアコンが来てなくて,すごく蒸し暑かった。
 おむつ換えなんて一瞬で済むからいいけど,この暑い中で授乳するのはさぞや大変だろうな,と思ったりした。


 おむつを換え,スッキリご機嫌の娘を抱いて意気揚々と通路に出たところで,乗務員に呼び止められた。

乗務員 「ちょっと,お客さん! ちょっと!」

やた 「はい?」

乗務員 「これはね,女性専用の設備なので,男の人が使うのはちょっと遠慮してもらいたいんですよね」

やた 「え? なんでですか?」

乗務員 「あのね,ここはお母さんが赤ちゃんに授乳したり,おむつを換えたりする場所ですんでね。
   お母さん方に快適に乗車していただきたいための設備でして,男の人はなるべく使わないでいただきたいんですよ」

やた 「これ個室なんだから,母ちゃんだろうが父ちゃんだろうが,どっちが使ったっていいじゃないですか?
   それとも育児する父ちゃんは,わざわざ小便臭い便所の方でおむつ換えしろ,ってことですか?」

乗務員 「本当に,おむつを換えられてたんですか?」


 乗務員は私が育児カバンなど持たずに手ぶらで赤ん坊を抱いているのを,疑り深い目でじろじろ見ていた。

 私は,カチンときた。 (貴様,おむつ換えなんて,したことねえだろう?) 
  そりゃ,一刻も早く授乳したいという母親と鉢合わせになっていれば当然譲ってあげただろう。 だけど誰も使ってなかったわけだし,誰も待っちゃいないのだ から,誰が使ったっていいじゃないかと思った。 生オッパイの出ない男が使ったという,ただそれだけのことでいちいちイチャモンつけられるとは何事だ。  それとも,何か。 これは育児をする人のためのサービス設備ではなくて,女性のための設備なのか? 
 だいたい,こんなふうに多目的室の前でだらだら説教する方が,よっぽど利用者の邪魔になる。
 ムカついた私は,およそ上記のことをまくし立てて,妻と坊が待つ自分の席にもどった。


 私が冷たいビールを飲んでいたら,その乗務員が我々の座席までわざわざ謝りにやって来てくれた。
 さすが日本。
 帽子をとって丁寧に言い訳をしてくれたので,こちらも恐縮してしまったのだけど,聞いてみると,要は男性がおむつ換えすることは稀なので,ついつい最初から不正利用者だと疑ってしまったらしい。
 なんだそりゃと思いつつ,私も  『いえいえ,さっきはなんか強く言い過ぎちゃって,どうもすみません』 などと謝っていた。
 いろんな意味で,日本に来たんだなあ,としみじみ実感した。

2008年4月20日日曜日

宗教と科学

 宗教と科学が互いに相容れないものだと考えている人が多いような気がする。
 それは,宗教と科学のどちらかをあまり理解していないからだと思う。 


 科学というのは,事実と論理で成立するのだから,宗教や国籍,文化風習に関係なく,論理や数式を理解しさえすれば誰もが参加できるものだ。 つまり,誰に対しても正しいものだ。 
 ただし,科学が万能である,というわけではない。 この世で科学的に解明されていることなんて,ごくわずかなんじゃなかろうか。 あくまでわかっている範囲で正しいと言っているだけのことであって,わからないことは,わからない,ということを忘れてはならない。 

 たとえば 「宇宙人がいるという証拠が無いから,宇宙人なんて存在しないんだ」 というようなリクツを言って,あたかも科学の信奉者であるかのようにふるまう人がいるが,それは間違っている。
 証拠が無いことに対しては, YES とか NO という決断は下せない。  “わからない” としか言いようがない。
 「幽霊はいるか?」 と訊かれれば, 私自身ならば脳のはたらきで幽霊がみえたりするんじゃないかと推察するけれど,本当に幽霊がいるのかどうかは, 「わからない」 としか言いようがない。


 北朝鮮と日本の 「遺骨問題」 なんて,格好の例だ。
 日本側は, 「DNA鑑定の結果,横田さんの遺骨であるという証拠が得られなかった。 だからこれは横田さんの遺骨ではない」 と言っていた。
 が,これは大きな間違いである。
 証拠が出ないものは,わからない,としか言いようが無いのであって,そこから否定的な結論を下すことは出来ない。
  日本側は北朝鮮に対して圧倒的な科学力の差を見せ付けることで,交渉を有利に進めようという意図があったようだが,むしろ,日本のマスコミも日本の政治関 係者も,あるいは自称・世界最高水準の研究機関も,科学や論理的思考というものに疎いということを世界に宣伝しただけに終わったように思う。



 これに対し宗教というものは,一言でいえば人がもつ体系化された信念みたいなもので,科学が到達しえない領域での物の見方や,考え方,モラルや生きる指針となるものだ。 それを真理と呼べるなら,そうかもしれない。
 私自身のことを言えば,私は神様はいると思っているし,いつも神様の視線を気にしながら生きている。
 科学の法則は人が存在しなくとも成立するけど,宗教は人の心がなければ存在しえない。 民族や文化によって信じるものが違ってくるのは当然だし,個人個人でもずいぶん違うと思う。 全人類において絶対的に正しい宗教などというものは存在しえないはずだ。 


 人類を一個人にたとえたならば,宗教というのは問答無用の親のしつけみたいなものであり,科学はその人が長い人生で自分自身で経験して学んだものだ,ともいえる。



 ところが,宗教の中には,科学の名を語るものがあったり,科学の分野に執拗に干渉してくるものがあったりする。 
 『科学が誰に対しても正しい』 ということや, 『科学は万能であるという誤解』 をうまく利用して,結局のところひとつの思想や宗教が絶対的に正しいのだ,と言わんとしているかのようだ。
 私はそういうのはかなりの悪だと思っている。 科学も宗教も本質をよく理解していないくせに,両者についてワカッタようなフリをしており,それでもって人々の考えを画一化させたいだけの,レベルの低いくだらない発想だと私は思っている。
 いつまでも子離れできない親よりタチが悪い。

2008年4月17日木曜日

Expelled: No Intelligence Allowed (2008)

 私はまだ観たわけではないが,大体想像がつく。
 この世界が神様によって設計されたものか,そうでないかという, いわゆるインテリジェント・デザイン (ID) の話だろう。 『神様』 という言葉をどう定義するかによって,そんなの何とでも言えるさね。 実に馬鹿馬鹿しい。

 神様を,あたかも人格のようなものをもつ大いなる意識のようなものだ,と言った時点で,そこにその人の 『空想』 と 『決めつけ』 が入る。 空想を根拠にした時点で,もはや論理が成立しなくなる。  説明のつかない現象を 『心霊現象』 だ,とか 『宇宙人の乗り物』 だ,などと言うのと本質的に変わらない。 

 空想するのは個人の自由だけど,それでもって世の中の万物事象を説明しようとするから,なんだか話が変になるし,えてしてそういう人は事実よりも空想から導いた結論を重視するから物事が厄介になる。
 たとえば何もないような絶海の孤島に少数の物知りと多数の無知な人が いたとして,両者が議論すれば,無知な方が確実に有利になる。 『そんなの知らない』 『ありえない』 『誰も聞いたことない』 『だったらここで証明し てみろ』 と言われた時点で,物知りはいつか反論できなくなるからだ。  絶海の孤島を 『日本』 『アメリカ』 『地球』 と置き換えてもいい。

 よく 『この世には科学で説明できないことがたくさんある』 というけれど,そんなのあたりまえだ。 科学は,人類がかき集めた事実の蓄積に基いて世の中を説明しようとするものであるから, わからないのは,まだわからない,としかいえない。
 わからないからといって,それを未知なる存在だか大いなる意識だかの所為にして,そこで思考を停止させ,それで物事がワカッタ気になることを,BAKA という。


 http://www.expelledthemovie.com/

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