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2008年11月5日水曜日

マケイン大統領候補の最後のスピーチ

 アメリカに対する愛情の塊のような,素晴らしいスピーチだった。
 国家の方向における二つの選択肢をオバマ氏とともに掲げ,国民に選択を問うた意義と功績は大きいと思う。

 McCain's Farewell Speech 11/04/2008

 海外ニュース・ランキング 

 米大統領にオバマ氏、黒人で初…民主8年ぶりに政権奪回
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000028-yom-int
 オバマ氏勝利とブッシュ政権終焉を歓迎 各国メディア
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081105-00000041-cnn-int

 

大統領選・投票日

 さていよいよ待ちに待った選挙日だ。
 公立の学校が投票会場になるため,うちの坊は学校が休みだ。 

 【米大統領選】投票始まる 日本時間5日昼にも大勢判明
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081104-00000578-san-int

 この選挙ほど,世界情勢に大きく影響を与えるものはないと思う。
 ヨーロッパ諸国はオバマ氏を歓迎するらしい。 それはそうだろう。 オバマ氏の方が話し合いにも応じてくれそうだし,なんとも与しやすげな感じがしないでもない。 一方,日本ではオバマ氏が勝った場合,マケイン政権を想定して作られた麻生自民政権とは全くかみ合わなくなるだろうから,国会は即解散,総選挙になるだろう。 早ければ今年中にに民主党に政権を譲ることになる。 日本はアメリカから距離を置くようになり,しだいに中国寄りになってゆくのだろう。

 一方,マケイン氏が大統領になった場合,そうはいかないだろう。 マケイン氏は戦争が上手いし,話し合いで妥協に応ずるような人物ではない。 彼 ほど諸外国に睨みの効く凄みのある人物は他に見当たらない。 マケイン政権になった場合,日米の軍事的な結束は継続され,これまでどおり自民党政権が続く ことになると思う。 解散はしないかもしれない。

 現時点までずっとオバマ氏リードと報じられていたが,もしマケイン氏の方が優勢だった場合,田母神氏の論文に対する国の対応も全く違ったものになっていたんじゃなかろうか,などとも思ったりする。 

 昨日はオバマ氏の祖母が亡くなられたという悲報があった。 数年前に母親も癌で亡くしている。 両者とも,今のオバマ氏を育てあげ,支えた人たちだ。 オバマ氏にしてみれば,立派にアメリカ合衆国大統領になった姿を,二人に一番見せたかったのではなかろうか。  

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マケイン氏の失言

 問題発言や失言は日本の政治家に多いが,マケイン氏の発言にも大いにツッコミどころがある。

 

 


老婦人 「オバマは信じられないわ。 だって・・・ 彼はアラブ系だというし・・・」

マケイン氏 「いやいや,それは違います。 彼は家族を愛する,ちゃんとした市民です。 彼と私とはたまたま根本的なところで意見を異にしているというだけですから,それは違います」

 この映像はマケイン氏を支持する人たちの知的水準を如実にあらわしている。 オバマ氏がイスラム系だとかいうデマを真に受けて信じている人たちが実在するのだ。

 また,マケイン氏の発言をよく聞くと,彼自身もアラブ系の人々に対してネガティブな偏見を抱いていることが容易に読み取れる。
 彼が言った言葉をそのまま解釈すれば, 『アラブ系の人は家族をないがしろにする人であり,ちゃんとした市民ではない』 というふうに受け取れるからだ。 これは問題発言だ。
 まあ,これは意地悪な解釈であって,実際のところは,あまりに低レベルな発言に直面してマケイン氏も動揺してしまった,と考える方が正しいと思う。 だけど,ほんのわずかでも人種的偏見のにおいがする発言をすると,それはしこりになって残るものだ。

 私の周囲には共和党を支持する人が全くいないせいか,マケイン氏がオバマ氏と接戦しているという感じがちっともしなかった。 だけど,ついこないだ坊にせがまれて “Chuck E. Cheese” というゲームセンターとファストフードが合併したようなレストランに行って,その客層を見て,初めて実感した。 なるほど前回ブッシュ氏を当選させたのは,こういう人たちがいるからなんだな,と思った。

 

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2008年10月22日水曜日

パウエル氏の談話

 元国務長官で共和党のパウエル氏が,民主党代表のオバマ氏をサポートすると表明した。
 父ブッシュが大統領時代,パウエル氏は湾岸戦争の 指揮官としてよくテレビに映っていたのを覚えている。 また,現行のブッシュ政権では国務長官を務めていただけに,驚きの発表ともいえる。 だけどパウエ ル氏は,イラク侵攻に関しては強い疑問を表明していたし,ライス国務長官とも意見が対立していたようだった。 そこらへんの機微は,映画 “W.” で詳しい。 
 どちらかといえばオバマ氏の政策に賛同する一方で,共和党員であるという立場から,パウエル氏がどう出るかという点は前から注目されていたと思う。

 パウエル氏はベトナム戦争に従軍して二度負傷しているし,その後も軍人として要職についている。 戦争というものを熟知している,という点においてマケイン氏に全然引けをとらない。 戦争を知らないオバマ氏にとって,ものすごく心強いのではないかと思う。

 インタビューの中でパウエル氏は, 『オバマ氏がイスラムだ』 というデマが共和党のキャンペーンや支持者の間でまことしやかに流れされている点 を指摘していた。  「イスラムだったら,どうだと言うのだ?」 「アメリカという国では,イスラムだろうと,何教の信者だろうと,何の問題もなく大統領 になれるはずだ」 「オバマ氏の名前がなんとなくイスラムっぽいというだけで,共和党はそれをネガティブなキャンペーンに利用している。 それだけで共和 党のやり方はアメリカという国の建国理念に反している」 と指摘している。

 パウエル氏がオバマ氏を支持するということを “有色人種同士だから” という側面でしか観ることのできない人は共和党支持者にかなり多い。 それだけで私は共和党が嫌いだ。

 ニュースブログ 海外ニュース

 
 米大統領選 オバマ氏を支持 パウエル前国務長官
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081019-00000020-maip-int

 

2008年9月10日水曜日

質問に答えられないペイリン氏

 こないだのペイリン氏のスピーチが好評だった。

 確かに彼女のプレゼンにはインパクトがある。
 だけど,ああいうスピーチの内容そのものは別に本人が考えたわけではなく,ちゃんと台本を書く専属の人がいる。 それはオバマ氏だってそうだ。
 選挙戦に勝つためにプロが練りに練った内容なわけだから,スピーチの内容だけではその人がどういう考えをもった人なのかということはなかなか伝わってこない。 それに,スピーチなんて練習すればいくらでも上手くなる。
 むしろ,聴衆や記者団からの突っ込んだ質問に対して,どういう返答をするかで候補者の本当の意味での真価が問われる。

  オバマ氏やクリントン氏が移動中の飛行機の中で記者団からの質問に答えている映像は,よく目にした。 ひとつひとつの質問に対してちゃんと向き合って対応 し,自分の言葉でもって回答している。 それは民主党の副大統領候補のバイデン氏もそうだ。 そういうところに彼らの政治家としての実直さと誠実さが感じ られる。


 一方,ペイリン副大統領候補は,台本がないと質問に答えることが出来ないらしい。

 No questions, please; Palin sticks to her script
 http://www.forbes.com/feeds/ap/2008/09/09/ap5406235.html


 そういえば,彼女が聴衆や記者団と向き合って対話しているという姿は,あまりみたことがない。
 移動の飛行機内でも,彼女への政策等に関する質問は一切お断りなんだそうだ。
 彼女が質問を受け付けるのは,候補者としてもうちょっと落ち着いてからなのだそうだ。
 要するに,まだお勉強中ということか。

 彼女のスピーチの内容そのものも,アメリカ人の誇りだとか栄光だとか,戦争に勝つだとか,そっち方面のことばかりで,オバマ氏やクリントン氏のそれと比べると,はるかにレベルが低い。 彼女の言わんとすることは,日本の街角で軍歌を流しながら徘徊している黒ずくめの右翼団体と本質的に何ら違いは無いように思う。
 あるいはオバマはダメだとか言うだけで,政策に関して具体的なことは何一つ触れていない。
 アドリブも利かないらしく,聴衆が即興スピーチをせがんでも,にこにこ笑うだけなのだ。

 結局,サラ・ペイリン候補というのは,独自の哲学や政治手腕を評価されて選ばれたのでなく,単に選挙戦のマスコットとして選ばれたのだ。

 
 オバマ氏とクリントン氏の舌戦は,醜い面もあったけど,それなりにレベルが高かった。
 両者とも国家と政治に対する誠意で満ち溢れていたし,透明で爽快感のある両者の話しぶりには,私のような外国人にとっても心地良いものがあった。
 
 これでオバマ氏が負けたりしたら,アメリカにはきっとバチがあたる。
 ペイリン氏のおかげでマケイン氏が勝つことになれば,それは 『アメリカ人の大半は馬鹿である』 ということを世界に喧伝するようなもんだ。 

 
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 ちなみにペイリン氏は,マケイン氏に追随してアラスカ沖の海底油田の掘削を提唱している。
 それでもアラスカ州民はペイリン氏を支持するのだろうか。 
 馬鹿じゃなかろうか。 私には信じられない。

2008年9月5日金曜日

サラ・ペイリンと,ヒラリー・クリントン

- 2008/09/05(Fri) -
 マケイン氏が指名した副大統領候補のペイリン氏が全米で注目されている。
 とても美しい女性なので,私も注目してみた。
 “満塁ホームラン” と賞されたスピーチも聞いたりした。

 だけど,私は,あんまりこの人は好きではないらしい。
 スピーチはすごく上手だし,おしゃべりも得意なのだろうと思う。
 だけど,とにかく私はあんまりこの人は好きではないようだ。

 Palin slams Obama
 

 外国で暮らしていると,人を見る特殊な目がとくに養われるように思う。
 人を見る目といっても,別にその人の能力だとか,知性や性格とかを見極める目というのでなく,単に  『この人となら,話が出来る』  『この人は,私の話なんかには耳を貸してはくれないだろう』 という直感みたいなものだ。
 ただの相性といえばそれまでだし,べつに日本にいたって養われるものなのだが。
 私の場合とくに 『外国人や異文化に対して,どういう反応をしめす人なのか?』 ということに関して,かなり敏感になったと思う。 顔を見た瞬間,会った瞬間にそれがわかるような気がしてしまう。 ただ,顔写真だけではわからない。

 相性というのは性格とか体質の相性ばかりでなく,知性の相性のようなものがある。
 話を聴いているだけで気分良くなってくる人もいれば,話している顔や呼吸,表情を見ているだけでムカムカしてくるような人もいる。
 ペイリン氏のスピーチを聴いていると,私はなんだかムカムカしてくる。
 何故ムカムカしてくるのだか,うまく言葉に出来ないのだけど,彼女の言葉のほとんどが,Frankfurt 氏が述べるところの典型的な Bullshit だからだと思う。
 仮に立食パーティーなんかで同席する機会があったとしても,この人にはあんまり近寄りたくないな,という気がしてくる。 向こうも私など相手にしてはくれないだろうけど。

 ちなみに元ニューヨーク市長のルディー・ジュリアーニ氏も,私は大嫌いだ。 とくに理由はない。 テロがあった頃から何故だかあの人は嫌いだった。 あの独特な笑顔をみていると,なぜか背筋が寒くなる。



 女性ということで,すっかりクリントン氏からペイリン氏へと視線が映った感じだが,私はヒラリーさんがすごく好きだった。
  ヒラリーさんなら,私の話でも聴いてくれそうな気がするし,もしパーティーで同席する機会があったら,躊躇せずに近寄って行きたくなるような人だ。 この 人なら話がわかる,私の話にも耳を傾けてくれる,というような気がしてしまうのだ。 ただそれだけのことなのだが,今でもヒラリーさんが舞台から降りざる を得なかったことは残念に思っている。 
 

 マケイン氏が大統領,ペイリン氏が副大統領になったら,なんだかイヤだなあ,と本気で思ってしまう。 米国市民でもないのだから,こんなことを気に病んでもしょうがないのだが。
 ああ,いやだ,いやだ。
 

2008年8月30日土曜日

オバマ氏負けたかも

 共和党のマケイン氏が選んだ副大統領候補は,アラスカ州の女性知事だった。
 サラ・ペイリン (Sarah Palin) 氏。
 すごく知的で美しく,表情もいい。 若い。
 人相がよく,性格も良さそうにみえる。

 McCain's veep choice is historic and hardly known
 http://news.yahoo.com/s/ap/20080829/ap_on_el_pr/cvn_veepstakes_palin

 すごい人選だと思う。
 これでヒラリーさんを die-hard に支持していた “女性票” が,少なからずマケイン氏の方に流れるだろう。

 いや,女性票だけじゃないかもしれない。
 オバマ氏のスピーチも,何度も聞いていると正直飽きてくる。

 <米大統領選>実態は「薄氷の結束」 民主党大会閉幕
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080829-00000129-mai-int


 この選挙,マケイン氏が勝つような気がしてきた。

 民主党のオバマ陣営は 「やられた!」 と思っているんじゃなかろうか。 
 そして,数年後には,サラ・ペイリンさんが初の女性大統領になったりして。
 あるいは,かつての田中真紀子さんのように,票集めに利用されるだけなのか。
 ミエミエといえば,ミエミエだ。

 大統領選のキャンペーンとほぼ同時期に始まった原油の高騰だとか,ついこないだのグルジアでの危機,ロシアとの緊張,あるいは,ちょっと前の南米での危機のことを思い返すと,どれもこれもみんなアメリカ人の恐怖感を煽るために共和党が工作して仕組んだんじゃないか,という気さえしてきてしまう。