2008年9月25日木曜日

出産女性に対する根強い偏見

 まるで出産したら体型がくずれるみたいなふうな考えが当たり前のようにまかり通っている。 あたかも出産することで女性らしい美しさが損なわれる,というような書き方が,公の記事で当たり前のようにされている。
 これらは明らかな女性に対する偏見である。

 私の知るかぎり,出産前に美しい体型だった人が子供を産んだがために体型がくずれた,なんて人はいない。 産後しばらくすれば元通りだ。 そりゃ,加齢による変化ぐらいはあるだろう。

 『篠原涼子,出産後も変わらぬ美脚を披露!』 だなんて書いてたりするけど,これは変だ。 なんで出産したら美脚が損なわれなくちゃならないんだろう。
 『出産』  『女性の美しさ』 とが互いに相反するものだという考え方そのものが既に偏見だと思う。


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 体型維持の秘訣は「赤ちゃん抱っこでスクワット」
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080925-00000005-oric-ent

 

2008年9月10日水曜日

質問に答えられないペイリン氏

 こないだのペイリン氏のスピーチが好評だった。

 確かに彼女のプレゼンにはインパクトがある。
 だけど,ああいうスピーチの内容そのものは別に本人が考えたわけではなく,ちゃんと台本を書く専属の人がいる。 それはオバマ氏だってそうだ。
 選挙戦に勝つためにプロが練りに練った内容なわけだから,スピーチの内容だけではその人がどういう考えをもった人なのかということはなかなか伝わってこない。 それに,スピーチなんて練習すればいくらでも上手くなる。
 むしろ,聴衆や記者団からの突っ込んだ質問に対して,どういう返答をするかで候補者の本当の意味での真価が問われる。

  オバマ氏やクリントン氏が移動中の飛行機の中で記者団からの質問に答えている映像は,よく目にした。 ひとつひとつの質問に対してちゃんと向き合って対応 し,自分の言葉でもって回答している。 それは民主党の副大統領候補のバイデン氏もそうだ。 そういうところに彼らの政治家としての実直さと誠実さが感じ られる。


 一方,ペイリン副大統領候補は,台本がないと質問に答えることが出来ないらしい。

 No questions, please; Palin sticks to her script
 http://www.forbes.com/feeds/ap/2008/09/09/ap5406235.html


 そういえば,彼女が聴衆や記者団と向き合って対話しているという姿は,あまりみたことがない。
 移動の飛行機内でも,彼女への政策等に関する質問は一切お断りなんだそうだ。
 彼女が質問を受け付けるのは,候補者としてもうちょっと落ち着いてからなのだそうだ。
 要するに,まだお勉強中ということか。

 彼女のスピーチの内容そのものも,アメリカ人の誇りだとか栄光だとか,戦争に勝つだとか,そっち方面のことばかりで,オバマ氏やクリントン氏のそれと比べると,はるかにレベルが低い。 彼女の言わんとすることは,日本の街角で軍歌を流しながら徘徊している黒ずくめの右翼団体と本質的に何ら違いは無いように思う。
 あるいはオバマはダメだとか言うだけで,政策に関して具体的なことは何一つ触れていない。
 アドリブも利かないらしく,聴衆が即興スピーチをせがんでも,にこにこ笑うだけなのだ。

 結局,サラ・ペイリン候補というのは,独自の哲学や政治手腕を評価されて選ばれたのでなく,単に選挙戦のマスコットとして選ばれたのだ。

 
 オバマ氏とクリントン氏の舌戦は,醜い面もあったけど,それなりにレベルが高かった。
 両者とも国家と政治に対する誠意で満ち溢れていたし,透明で爽快感のある両者の話しぶりには,私のような外国人にとっても心地良いものがあった。
 
 これでオバマ氏が負けたりしたら,アメリカにはきっとバチがあたる
 ペイリン氏のおかげでマケイン氏が勝つことになれば,それは 『アメリカ人の大半は馬鹿である』 ということを世界に喧伝するようなもんだ。 

 
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 ちなみにペイリン氏は,マケイン氏に追随してアラスカ沖の海底油田の掘削を提唱している。
 それでもアラスカ州民はペイリン氏を支持するのだろうか。 
 馬鹿じゃなかろうか。 私には信じられない。

2008年9月5日金曜日

サラ・ペイリンと,ヒラリー・クリントン

- 2008/09/05(Fri) -
 マケイン氏が指名した副大統領候補のペイリン氏が全米で注目されている。
 とても美しい女性なので,私も注目してみた。
 “満塁ホームラン” と賞されたスピーチも聞いたりした。

 だけど,私は,あんまりこの人は好きではないらしい。
 スピーチはすごく上手だし,おしゃべりも得意なのだろうと思う。
 だけど,とにかく私はあんまりこの人は好きではないようだ。

 Palin slams Obama
 

 外国で暮らしていると,人を見る特殊な目がとくに養われるように思う。
 人を見る目といっても,別にその人の能力だとか,知性や性格とかを見極める目というのでなく,単に  『この人となら,話が出来る』  『この人は,私の話なんかには耳を貸してはくれないだろう』 という直感みたいなものだ。
 ただの相性といえばそれまでだし,べつに日本にいたって養われるものなのだが。
 私の場合とくに 『外国人や異文化に対して,どういう反応をしめす人なのか?』 ということに関して,かなり敏感になったと思う。 顔を見た瞬間,会った瞬間にそれがわかるような気がしてしまう。 ただ,顔写真だけではわからない。

 相性というのは性格とか体質の相性ばかりでなく,知性の相性のようなものがある。
 話を聴いているだけで気分良くなってくる人もいれば,話している顔や呼吸,表情を見ているだけでムカムカしてくるような人もいる。
 ペイリン氏のスピーチを聴いていると,私はなんだかムカムカしてくる
 何故ムカムカしてくるのだか,うまく言葉に出来ないのだけど,彼女の言葉のほとんどが,Frankfurt 氏が述べるところの典型的な Bullshit だからだと思う。
 仮に立食パーティーなんかで同席する機会があったとしても,この人にはあんまり近寄りたくないな,という気がしてくる。 向こうも私など相手にしてはくれないだろうけど。

 ちなみに元ニューヨーク市長のルディー・ジュリアーニ氏も,私は大嫌いだ。 とくに理由はない。 テロがあった頃から何故だかあの人は嫌いだった。 あの独特な笑顔をみていると,なぜか背筋が寒くなる。



 女性ということで,すっかりクリントン氏からペイリン氏へと視線が映った感じだが,私はヒラリーさんがすごく好きだった。
  ヒラリーさんなら,私の話でも聴いてくれそうな気がするし,もしパーティーで同席する機会があったら,躊躇せずに近寄って行きたくなるような人だ。 この 人なら話がわかる,私の話にも耳を傾けてくれる,というような気がしてしまうのだ。 ただそれだけのことなのだが,今でもヒラリーさんが舞台から降りざる を得なかったことは残念に思っている。 
 

 マケイン氏が大統領,ペイリン氏が副大統領になったら,なんだかイヤだなあ,と本気で思ってしまう。 米国市民でもないのだから,こんなことを気に病んでもしょうがないのだが。
 ああ,いやだ,いやだ。