2008年10月12日日曜日

米大統領候補者テレビ討論会・第三回の予想

 候補者の支持率をみると,今のところオバマ氏がリードしていて,マケイン氏がわずかに劣勢のようだ。
 マケイン氏やペイリン氏は,政策云々に関して具体的なことはほとんど言わなくなって,もう問答無用でオバマ氏はダメだ,みたいな感じになってきている。

 『オバマなんて,とても信じられない』 

 『あんな社会主義者に国家を預けたら,我らが偉大な国家は終りだ』 

 『そもそも,オバマというのは一体何者だ? 誰か知っているか?』 

 『オバマは我々とは違った種類の人間だ』 

 というふうに,発言のきわどさがどんどんエスカレートしていっている。
 一方,発言内容のレベルというか, 発言の対象 “知能指数” はどんどん下降していっている。

 'Go Get 'em'

 オバマ氏個人に対する憎悪や嫌悪感を煽るような発言ばか出てくるというのは,聞いていていてすごく嫌になってくる。
 どうしてこんな低レベルな発言をする人を支持するのか不思議だ。 要するに頭が悪いんだろう。
 やっぱり政治は感情で,人間もただの動物なんだ,ということだろうか。 

 これまでの討論会では,マケイン氏がオバマ氏の方を向いて話すことが一度も無かった。
 最後の討論会は,今までと全く違った様相になるだろう,というのが私の予想だ。
 これまでと一変して,マケイン氏は真っ向から徹底的にまくし立ててくるんじゃないかという気がする。 これまで温存していた責めの文句を総動員して。 

 オバマ氏がんばれ,私がついている。

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 【緯度経度】ワシントン・古森義久 オバマ氏のタブーとは
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081011-00000061-san-int


民主と自民,民主と共和,中国とアメリカ

 アメリカの共和党と民主党の対立と,日本の自民党と民主党の対立を比べてみると面白い。 同じ民主でも日本とアメリカとでずいぶん違う。
 アメリカの共和党といえば戦争を仕掛けるのが好きだし,自民は共和党政権の女房役みたいになって,日本はアメリカにベッタリになる。 
 だからといって自民党は共和党と性格が似ているのかというと,必ずしもそうでもない。

 党代表が国民に話しかけるとき,人柄や雰囲気を重視するけど論理性や具体性に弱いのは,アメリカでは共和党だけど,日本ではどちらかといえば民主党の方だ。
 麻生氏と小沢氏の演説を比較したら,私は自民の麻生氏の方がはるかに論理性が高いように思う。 

 日本の民主党は高速道路を無料にするという。
 『高速無料』 という売り文句は国民にとっては魅力的だけど,これはどんどん自動車に乗ってガソリンを使え,ということである。 そこらへん石油依存経済を継続させようと主張する点はアメリカの共和党と似ている。 財源はガソリン税ということか。
 ただ,日本は狭い国だし,日本の鉄道網の充実はおそらく世界一だろう。 そんな国でもっと車を乗り回し,石油への依存を高めようというのは,あまりエネルギー効率のよい話ではないと思う。 地球温暖化を防ごうとする時代の流れにも逆行している。 
 しかし視点を変えれば,高速の無料化というのは,今後石油が入手しづらくなることを見込んでことかもしれない。 原油価格が上がり,省エネ技術や代替エネルギーの開発が進むことでガソリンの消費が落ち込めば,自動車からでなく別の財源に目を向けた方がいい。

 アメリカで民主が政権をとれば,日米関係は弱まるだろうし,日本はもっと中国に接近できるようになる。 田中角栄は早くから中国との関係を重視していたといわれるが,小沢氏は田中角栄との関係の深い人だったし,田中真紀子氏との関係も良好だ。

 自民か民主かの選択は,米国か中国かの選択ともいえるかもしれない。

 

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 第2党でも政権交代目指す=野党結集、与党の一部と連携も-小沢民主代表
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081010-00000155-jij-pol

 

喧嘩屋たちの世界

 こないだ Yahoo! USA のトップに総合格闘家のセス・ペトルゼリ (Seth Petruzelli) の顔写真が出ていた。
 なんでもキンボ・スライス (Kimbo Slice) という選手を秒殺したらしい。

  


 “勝負を決するは,大技でなく小技よ” と 『空手戦争』 の大神達也は言っていたが,この試合などまさにその典型だ。 

 キンボ・スライス選手は,ベアナックル・ボクシング,すなわち素手でするボクシングの試合をしていたという。 何だろうと思って調べたら,なんだか人ん家の裏庭とか,どこかの倉庫みたいなとこだとか,駐車場だとか,そういう場所で,まったくの非公認のケンカのような試合だった。

 Kimbo Slice vs. Bouncer

 Kimbo Slice vs. Adryan  (かなり残酷な映像なので,見ない方がいいでしょう)



 それにしてもこのKimboという選手の野蛮人のような風貌は,ロッキー3に出ていたミスターTをソウフツさせる。  いちおう私もケンカ十段なのだけれど,アメリカという国のわりと身近でこんな恐ろしい世界が展開していたのかと思うとゾッとする。 

 素手で殴りあいをするだなんて,とほうもない勇気だと思うし,私にはとても考えられない世界だ。 平家物語の時代の京の公家や平家人にとって,東夷とか坂東武者というのはまさにこんな感じの人々だったんじゃないかと想像する。

 ちょうど日本の平安末期みたいに今まさに世の中が変わろうとしているのかもしれない。 やだなあ。 



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2008年10月7日火曜日

四面楚歌だったオバマ氏

 二回目の米大統領候補・テレビ討論会があった。
 途中から見たのだが,テレビをつけた瞬間に,おもわず目を疑ってしまったほどだった。
 司会者と聴衆の大半が,共和党支持者のようにみえたからだ。 おそらく実際にそうなのであろう。
 これは私だけなのかどうかわからないが,その人が共和党支持か民主党支持か,一目でわかってしまう。
 うまく言葉で表現しづらいが目をみればわかる。 聴衆には,そんな人ばかりだった気がした。 タウン・ホール形式の討論会で,候補者は聴衆の質問に答えるのだけど,私のみたかぎりほとんどの質問がマケイン氏の得意分野だったように思う。
 今回のはオバマ氏にとって厳しい討論会となったのではなかろうか。

 二人の話す内容は,どれも聞き飽きたようなものばかりで,だんだんうんざりしてきた。
 この討論会にどれだけの意義があるのか,よくわからない。
 それでも戦争ネタが多かっただけに,マケイン氏は質問者や聴衆に対して “My friend” などと呼びかけ,まるで水を得た魚のようだった。
 一方,オバマ氏にとっては,今回はちょっと苦しい討論会だったように思う。

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 <米大統領選>マケイン、オバマ両候補が第2回討論会  
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081008-00000021-mai-int

 
 2度目の候補者討論会、金融危機めぐり激しく応酬
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081008-00000017-yom-int

ジョン・マケイン氏の戦争観

 マケイン氏の演説でイラク戦争に話題が及ぶと, 『栄誉ある撤退 (Withdrawal with Honor)』 という言葉が必ず出てくる。 100年でも1000年でも勝つまでは軍隊を撤退させてはならない,兵が帰還するとき,それは 『栄誉ある撤退』 でなければならない,という。 オバマ氏の主張には,真っ向から対立している。

 Atlantic 誌にマケイン氏の戦争観に関する記事があったので,読んでみた。
 マケイン氏の家系はまさに軍人家系だ。 祖父は第二次世界大戦で,父はベトナム戦争で,いずれも提督 (Admiral) だったという。

 フォレスト・ガンプという映画で,ダン小隊長という人物が出てくるが,なんだかマケイン氏の境遇とよく似ているような気がする。 軍人家系の出てあり,両者ともにベトナム戦争で足に大怪我をする。
 ダン小隊長はフォレスト・ガンプが救出してしまうのだけど,撃墜されたマケイン小隊長は戦争捕虜となってしまう。 ここから二人の人生は大きく異なってゆく。 ダン小隊長は苦悩の末に実業家として成功する。 一方,マケイン氏は捕虜として五年間牢獄で過ごした末に釈放され,国家の英雄として称えられ迎えられる。

 ベトナム戦争では,アメリカは実に不名誉な形で戦争を終わらせている。
 転機となった 『テトの攻勢』 と呼ばれる激戦は明らかに北軍の暴挙であり,戦いとしては明らかに南軍とアメリカ軍の大勝利だった。 しかし米軍の犠牲者がわりと多かったことや,アメリカ大使館が占拠されたことなどネガティブな印象の方が伝わってしまい,アメリカ本国では全く逆の評価のされ方をした。
 メディアも世論も反戦一色になってしまった。 せめてあともう少しの時間があれば,南ベトナムは日本や韓国のような民主国家として完全に独立しえただろう,と言われる。 しかしマケイン氏の父のジョン・マケイン・Jr 提督は,あと一歩のところで当初の目的を達成するにいたらなかった。

 今のイラク戦争におけるマケイン氏の立場と,ベトナム戦争時のマケイン提督の立場は,酷似している。 イラク戦争でも戦略的には当初の目的を完遂しつつあり,イラクの民主化と国家の安定も目と鼻の先のところまで来ているのだそうだ。  戦争 に時間制限など設けてはならない。 目的が遂行されたときが,それが戦争を終えるときだ。 ここで撤退などというのは愚の骨頂だ,という。 今,イラク派兵が間違いでした,などと言って撤退してしまったら,ベトナム戦争の二の舞になってしまう。 内外における国家の威信は回復し得ないところまで失墜するであろう。 また,イラクはどうなるのか。 反動でおそらくこれまで以上に悲惨なことが起こるだろう。
 戦争は,始めた以上は辞めるのでなく何が何でも終わらせなくてはならない,というのがマケイン氏の主張するところだ。 父の轍は踏みたくないに違いない。
 

 マケイン氏の戦争観と は, 『ひとたび戦争を始めたからには,絶対に半端で終わらせるべきではない』 ということだ。 戦争を始めたからには絶対に勝たなくてはならないし,当 初の目的を達成するまでは絶対に辞めてはならない。 負け戦ならいざ知らず,勝ち戦を財政難だからといって途中で放棄してしまったときの損失は計り知れな いという。 つまり戦争とは,国益のために行う外交の一形態であり目的達成が第一であると考えているわけだ。 その為に多くの人が死ぬわけだが。

 世界の政治と軍事情勢の裏も表も見てきたマケイン氏にしてみれば,オバマ氏などはリクツでは正しいことを言うけれど何もわかっていない青二才にしか見えないのだろう。 マケイン氏のことを知れば知るほど,辛抱強く待ち続けた徳川家康のことを連想してしまう。 また,『戦の一文字を忘れるべからず』 と言った西郷隆盛氏のことをふと連想する。 いずれも外交と戦争というものの性質を知り尽くした人だ。 
 
 オバマ大統領なら 『話せばわかる』 的雰囲気があるが,マケイン氏には無い。
 世界の国々にしてみれば,オバマ大統領の方が歓迎されるに違いない。
 マケイン氏が大統領になると,アメリカはまた脅威の国となる。
 どちらがアメリカにとって国益なのかと考えると,難しい。


 日本では,マケイン氏が大統領になることを前提として,麻生氏が総理に就任した。 また,マケイン氏のバックには,ニクソンを中国に送ったキッシンジャー氏がいる。
 オバマ氏か,マケイン氏か。 どっちに決まったとしても,アメリカは今の危機を乗り切るんじゃないかという気がする。 世界に多大なダメージを与えて。


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<米大統領選>ミシガン州撤退にペイリン氏、不満あらわ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081006-00000019-mai-int

East of Eden (John Steinbeck)

 “The Grapes of Wrath” と並ぶスタインベックの代表作。 筆者の故郷であるカリフォルニアのサリナスを舞台に,人間が人間たる所以とは何か,愛と憎しみとは一体何かということを描いた長編。
 この長い物語を通じて筆者は,人間の自由な意思というものの大切さを伝えようとしていた。 人が長い人生の中で幾度か体験する “きらめきの瞬間” というのは,自由な心があってこそのものである。 この心のきらめきを抑圧したり,妨げようとするもの,あるいは自由な意思を潰したり,破壊したりしてしまうものは,それが国家であれ,宗教であれ,体制であれ,何であれ,断固として抵抗し闘うべきだ,と筆者は述べている。
 
 スタインベックの物語の多くにおいて,その
主題と平行して侮蔑感情だとか人種的偏見や差別というものが描かれている。
 この物語ではリーという中国人召使が登場するのだが,彼に対する白人達の発言の随所に,あからさまな差別意識がみられる。 人間というのはもともと差別をする生き物なのだ,と言いたげな何ともえげつない描写が,またいかにもスタインベックらしい。 もちろん,
世の中にはそういう先入観を抱かない人々もたくさんいる。
 筆者はリーを通じて人間を観察し,彼の口を介して筆者の視点や考えを代弁させているのだが,彼を使ってひとつの実験も行っている。 物語の序盤で,リーをコテコテの中国訛りで話す人として登場させ,読者にそれなりの先入観を与えようとしている。 そして物語を通じて先入観や偏見みたいなものをどんどん破壊してゆき,最後には仲良しになった白人の娘にリーを抱擁させ,頬に接吻までさせる演出をする。 このとき読者の中でどういう変化があるのかについては,自分が実際に偏見を抱く立場に立ってみないとわからないかもしれない。

 この小説の題名である 
『エデンの東』 というのは,旧約聖書でカインが罪を背負って彷徨い生きてゆく場所のことだ。 筆者はカインとアベルの物語こそが,ありとあらゆる人間ドラマの原点だと語っている。
 
創世記の第4章にて,カインは神を愛するあまり,神に贔屓されていた弟のアベルを嫉妬し,彼を殺してしまう。 このとき人間は 『愛』 と 『憎しみ』 という感情を初めて体験するのだが,まさにここから人間の歴史が始まると言ってもいい。
 カインが楽園から追放されるとき,ヘブライ語で書かれたオリジナルの聖書では神は 
“You may (~してよろしい)” という言葉を使うのだそうだ。 『~してもよい』 という言葉は命令ではなく,許可であり,意思を尊重して選択肢を与えんとする言葉だ。 つまり神はこのときに初めて人間の意思というものを尊重したことになる。 楽園を追放されたカインが自身の意思でもって罪を背負い彷徨いながら生きてゆくエデンの東・ノドの地とは,すなわち 『人が生きる世界』 ということなのだろう。 

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2008年10月1日水曜日

めっき剥げまくりのサラ・ペイリン副大統領候補

 サラ・ペイリン氏がインタビューされるようになってきて,あちこちでどんどん失態をさらしている。
 彼女がブッシュ政策がどういうものだか答えられなかった話はあまりに有名だ。
 また,彼女の外交経験に関する基盤は 『アラスカがロシアに近いから』 ということにあるんだそうだ。

 CBSによるインタビュー
 

 まるでしどろもどろだし,一体何が言いいたいんだかよくわからない。
 アラスカがロシア,カナダと国境を接している,などと自分で言い出しておきながら,論理が破綻して話が続けられなくなり,

 “Ah, I don't know. You know.”

 なんて言っている。
 愛敬はあるかもしれないが,あんまり頭脳明晰な人では無い。
 彼女の話には飛躍が多く,論理性が皆無であり,むしろ信仰に近い。
 まるで宗教に勧誘する人みたいである。
 
 インタビュアーの女性の方がはるかに副大統領に適しているように思う。


 共和党がペイリン氏を選んだときは, 『すごい人選だ!』 とか思った。
 しかし蓋をあけてみたら,マケイン候補にとって最大のお荷物でありブレーキになってしまったようだ。
 ちょっとマケイン氏が可哀想だ。

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 サタデーナイト・ライブで,ペイリン氏のパロディーがされていたが,結構笑えた。
 
 副大統領候補、美人コンテスト出場時のビデオを拝見
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080930-00000002-wvn-sci